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薬食審・第一部会 新薬7製品を審議、全て承認了承 糖尿病薬スージャヌ、腰椎椎間板ヘルニア薬ヘルニコアなど

公開日時 2018/03/02 03:52

厚労省の薬食審医薬品第一部会は3月1日、新薬7製品の承認の可否を審議し、全ての承認を了承した。この中には、MSDが承認申請したDPP-4阻害薬ジャヌビアとSGLT2阻害薬スーグラとの配合剤のスージャヌ配合錠や、後縦靭帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニアに対する医薬品としては初めてとなるヘルニコア椎間板注用1.25単位、先駆け審査指定医薬品で結節性硬化症に伴う皮膚病変に用いるラパリムスゲル0.2%が含まれる。

【審議品目】(カッコ内は一般名と申請企業名)

ヘルニコア椎間板注用1.25単位(コンドリアーゼ、生化学工業):「保存療法で十分な改善が得られない後縦靭帯下脱出型の腰椎椎間板ヘルニア」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

腰椎椎間板ヘルニアは膨隆・突出型、後縦靭帯下脱出型、経後縦靭帯脱出型、遊離脱出型――に分類されるが、このうち後縦靭帯下脱出型のみに使える。

椎間板の中心部分にある髄核の構成成分グリコサミノグリカンを特異的に分解する酵素コンドリアーゼの注射薬。椎間板ヘルニア患者では、髄核などが突出して脊髄周辺神経を圧迫しているが、同薬を椎間板内に直接、単回投与することで髄核を縮小し、神経への圧迫を減少させる効果が見込まれている。

腰椎椎間板ヘルニアは時間経過に伴い症状が軽減することも多いため、治療の原則は保存療法となる。保存療法にはNSAIDsなどの鎮痛薬の投与、ステロイドまたは局所麻酔薬を用いた神経ブロック、理学療法が主に行われる。これらの保存療法で効果不十分な場合、現在は主に手術療法となるが、ヘルニコアは手術療法と類似した臨床的位置づけの治療を提供するものとなる。

海外で承認された国はない。なお、米国でのフェーズ3試験では、主要評価項目の投与後13週での下肢痛軽減で統計学的に有意な改善効果が認められず、17年11月時点で再試験の検討・準備が行われている。この点について厚労省の担当官は、「(日本での部会通過は)米国での試験結果も検討した上での最終的な評価。日本人での試験結果を重くみて、(部会では)承認して差し支えないということになった」と説明した。

オルケディア錠1mg、同錠2mg(エボカルセト、協和発酵キリン):「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

ナフチルアルキルアミン骨格を有する新規のカルシウム受容体作動薬。既承認のレグパラ錠(一般名:シナカルセト)で課題となっている上部消化管障害の発現頻度を軽減することなどを期待して、開発された薬剤。

類薬にはレグパラ錠やパーサビブ静注透析用などがあり、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症患者における治療選択肢のひとつとなる。海外では17年12月現在、承認されている国はない。

ラパリムスゲル0.2%(シロリムス、ノーベルファーマ):「結節性硬化症に伴う皮膚病変」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間は10年。希少疾病用医薬品。

同剤は一定要件を満たす革新的新薬として厚労省から2015年10月に、先駆け審査指定制度の対象品目に指定されている。正式承認となれば、結節性硬化症に伴う皮膚病変に対する世界初の医薬品となる。

同剤はmTOR阻害薬。用法・用量は通常、1日2回、患部に適量を塗布して用いる。

結節性硬化症に伴う血管線維腫は、全身の過誤腫を特徴とする常染色体優性遺伝性疾患に特異的な皮膚病変。重症化により鼻閉塞や易出血を引き起こし、患者のQOLに著しく悪影響を及ぼす疾患といわれている。現在の治療法にはレーザー治療や外科的切除と侵襲性の高い治療法が用いられており、再発が多く、色素変化や瘢痕、感染等のリスクもある。

なお、この主成分で承認されているラパリムス錠はこれまで通り、リンパ脈管筋腫症にのみ使用する。

スージャヌ配合錠(シタグリプチンリン酸塩水和物/イプラグリフロジン L-プロリン、MSD):「2型糖尿病(ただし、シタグリプチンリン酸塩水和物及びイプラグリフロジン L-プロリンの併用による治療が適切と判断される場合に限る)」を効能・効果とする新医療用配合剤。再審査期間は4年。

DPP-4阻害薬ジャヌビアとSGLT2阻害薬スーグラとの配合錠。1規格で、成分の含有量はシタグリプチン、イプラグリフロジンとも50mg。用法・用量は通常、成人には1日1回1錠を朝食前または朝食後に経口投与する、というもの。

DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬との配合剤にはカナリア配合錠があり、スージャヌ配合錠は2番手となる。海外では17年12月現在、海外で承認されている国・地域はない。

ガラフォルドカプセル123mg(ミガーラスタット塩酸塩、アミカスセラピューティクス):「ミガーラスタットに反応性のあるGLA遺伝子変異を伴うファブリー病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は10年。希少疾病用医薬品。

国内患者数は315人~760人と報告されている。既存薬のファブラザイム点滴静注用やリプレガル点滴静注用といった酵素補充療法(ERT)製剤とは作用機序及び投与経路が異なることから、患者の状態に応じた治療選択が可能になり、ファブリー病に対する治療選択肢の一つとなる。

同剤はα-ガラクトシダーゼ(α-GalA)の基質であるスフィンゴ糖脂質の末端ガラクトースの類似体。薬理学的シャペロンとして変異型α-GalAに結合することで、α-GalAのリソソームへの輸送を促進し、リソソームにおけるα-GalA活性を上昇させると考えられている。

海外では17年12月現在、7つの国・地域で承認済。

シグニフォーLAR筋注用キット10mg、同筋注用キット20mg、同筋注用30mg、同筋注用キット40mg(パシレオチドパモ酸塩、ノバルティスファーマ):「クッシング病(外科的処置で効果が不十分又は施行が困難な場合)」の効能・効果を追加する新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。再審査期間は10年。希少疾病用医薬品。

同筋注用キット10mgと同筋注用キット30mgは、今回の効能追加に併せて申請された新剤形医薬品。これら2用量規格は、既承認の効能である先端巨大症などには使えない。

クッシング病は良性下垂体腺腫からの副腎皮質刺激ホルモン過剰分泌によって副腎が刺激され、その結果、コルチゾールが過剰分泌されることにより、慢性的に高コルチゾール血症を呈する疾患。国内患者数は450人程度とされる。

同剤はソマトスタチンアナログ。ホルモンを過剰分泌する良性腫瘍で発現しているソマトスタチン受容体に結合し、活性化することで、ホルモン分泌を抑制する医薬品。類薬にはオペプリムなどがあり、同剤は新たな治療選択肢のひとつとなる。

海外では17年9月に欧州で承認され、12月現在で米国で審査中。

アジレクト錠0.5mg、同錠1mg(ラサギリンメシル酸塩、武田薬品):「パーキンソン病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

非可逆的かつ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬。MAO-Bに非可逆的に結合することで、脳内のドーパミンの分解を抑制し、シナプス間隙中のドーパミン濃度を高めることによってパーキンソン病の症状に効果を発揮する。

既承認の非可逆的選択的MAO-B阻害薬であるセレギリン塩酸塩(製品名「エフピーOD錠」など)と異なり、アンフェタミン骨格を有さないため、覚せい剤原料には該当しない。このため流通上の規制から外れる。

海外では17年10月現在、50以上の国・地域で承認済。

【報告品目】(カッコ内は一般名と申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器の審査段階で承認しても差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

ワンパル1号輸液、同2号輸液(-、エイワイファーマ):「経口、経腸管栄養補給が不能または不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない場合の水分、電解質、アミノ酸、カロリー、ビタミン、亜鉛、鉄、銅、マンガン及びヨウ素の補給」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。新しい成分は入っていないが、最新の欧米のガイドラインなどに準拠するよう配合割合を変えている。

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