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アルフレッサHD 新中計 地域包括ケアに合ったエリア戦略展開

公開日時 2019/05/17 03:50
アルフレッサホールディングス(HD)の久保泰三社長は5月16日に記者会見し、2019~21年度までの中期経営計画で地域包括ケアシステムの需要に合わせたエリア戦略を展開する方針を明らかにした。需要は医薬品だけではないため、診断薬、医療機器、医療材料などの営業担当が一体となったチーム営業に取り組む。その中で診断薬、医療機器・医療材料、栄養食品等のメディカル品に注力し、医療用薬等卸売事業の成長につなげる。併せて、営業戦略を全国一括から地域特性に合わせた展開に切り替え、地域の営業力を強化する。

国内医療用薬市場が横ばいで推移する見通しにある一方で、地域包括ケアシステムの進展で医療・介護の一体的なサービスの需要が生じている。まだ課題が多く、事業機会もあると同社は判断。そこで▽提案営業の強化▽エリア戦略の実践▽地域包括ケアシステムへの取り組み▽メディカル品への注力――を進めることにした。

医薬品MSを中心に、診断薬や材料、SPDなどの営業担当からなるチーム営業の展開では、地域の基幹的な病院をターゲットにする。地域医療の中核には基幹的病院があるとして、病院の需要に応え、押さえていく「古くて新しい課題に取り組む」と説明した。これに、以前から取り組んでいる在宅を含む地域の関係者をつなぐ活動と組み合わせて、地域での対応力、交渉力を高める。地域フォーミュラリへの対応も念頭にある。

エリア戦略の展開では、子会社のアルフレッサの医薬営業本部を廃止し、5エリアに営業本部を新設する組織改革を4月に実施。各エリアの営業本部に一定の権限を持たせて、よりエリアに合った営業・マーケティングの強化、迅速な展開を目指す。医薬品MSを地域包括ケア構築のコーディネーター役とし、地域医療連携の構築と、連携から生じる新事業・新サービスの事業化に取り組む。

この中では成長機会があるとしてメディカル品の販売強化を進める。営業人材の強化、チーム営業による開業医、調剤薬局販路の強化を図る。中計中に約13%の成長を見込む。スペシャリティ薬流通の強化にも取り組み、最終年度には医療用薬等卸売事業の売上高は4%増の2兆4130億円、営業利益は417億円、売上比で1.7%を目指す。

◎ビジネスモデル変革を推進 健康領域へ事業広げる 事業拡大に360億円投資

また、地域での健康領域のサービス需要、成長機会があると見て、「地域社会の健康・医療プラットフォームの構築」を目指し、ビジネスモデルの変革を推進する。グループ内連携と他企業との連携を軸に、治療・診断・処置を中心とした事業から、予防、介護の領域をさらに広げる。生活支援も視野に置く。そのため中計中に投資する約1200億円のうち、健康領域のM&Aや出資など事業拡大に360億円を充てる。

久保社長は、新中計について「健康と地域がキーワード」とし、「健康に関するあらゆる分野の商品・サービスを提供できるヘルスケアコンソーシアムを具現化する」と狙いを説明した。
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