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Meiji Seika・小林社長 1人のMRで“新薬+GE+ワクチン”の多品目を展開

公開日時 2019/05/29 03:52
Meiji Seikaファルマの小林大吉郎社長は5月28日、東京都内で開いた記者懇談会で、1人のMRが同一顧客に対して新薬、後発医薬品(GE)、ワクチンの情報提供活動を行う「融合戦略」を展開すると表明した。これまでも注力領域の感染症やCNS領域で“新薬+GE”で情報活動していた。4月からKMバイオロジクスのヒト用ワクチンの仕入れ販売・情報活動を始めたこともあり、“新薬+GE+ワクチン”による多品目ディテールを展開した方が診療ニーズにより応えられると判断した。

■品目軸から顧客軸に

小林社長は、ワクチンが製品ポートフォリオに加わったことを引き合いに、「予防から治療にわたる医薬品を中心としたソリューションを提供する。今後高まる感染症の脅威から人々を守る、重要なアジアの企業として存立したい」と強調した。そして、「統合失調症などの専門的な診療ニーズに加え、GEやワクチンを含む多品目を提供できるようになる。品目軸から顧客軸に、いろいろな多様な価値を提案していく」と語った。

基礎疾患に対する良質廉価な標準薬のニーズに応えるとともに、今後の進展が見込まれる地域包括ケアや地域フォーミュラリにも対応し、感染症などの疾病予防にも貢献していく考えを示した格好だ。

実際、同社は4月から、定期接種に用いる小児用ワクチンの販売・情報活動を始めている。その主な情報提供先は小児科であり、Meiji Seikaは小児科と、抗生物質製剤メイアクトなどで培った強いパイプがある。

梅木祐仁・医薬営業本部長は本誌取材に、「当社にはこれまで小児用ワクチンがなく、小児科のニーズに十分応えられなかった」と振り返った。1人のMRが治療薬である抗生物質製剤と予防薬であるワクチンを当該医療機関のニーズを踏まえて提案できることに手応えを感じているとも話した。

KMバイオロジクスは18年7月に、Meiji Seikaの親会社の明治ホールディングス(HD)の連結子会社となった。19年4月からヒト用ワクチン8製品を順次、Meiji Seikaが販売しており、この中には定期接種に位置付けられている4種混合ワクチン(DPT-IPV)のクワトロバック皮下注や日本脳炎ワクチンのエンセバック皮下注がある。

■MR数に変更なし 「問題は役割をどうするか」

製薬業界ではMRを含む早期退職者の募集が相次いでいる。小林社長は、「MR不要論みたいなものがあるが、私どもはそういう立場には立っていない」と述べ、早期退職者の募集は考えていないとした。特にMRによる相互作用を含む安全性関係の情報提供は今後も不可欠との考え。そして、「専門領域担当へのシフトはあると思う。(約800人の)MR数はだいたい今まで通り。問題は役割をどうするかだ」と述べた。 

このほか、明治グループでは経営陣の後継者計画(=サクセションプラン)の体系化に取り組んでおり、明治HD、明治、Meiji Seikaの3社が対象になっている。「求める経営人材像に基づき候補者の選定を毎年実施する」とのことだが、その選定要件について小林社長は、私見とした上で、▽市場を読む力▽自身が強みとする得意領域においてナンバー1であること▽マネジメント力▽市場と対話ができること――が重要との考えを示した。
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