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厚労省 添付文書改訂を指示 抗がん剤イブランス、間質性肺疾患を「警告」に 死亡例も

公開日時 2019/07/10 03:51
厚生労働省医薬・生活衛生局は7月9日、新たな重大な副作用などが判明した医療用医薬品の添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に医薬安全対策課長通知で指示した。この中で、手術不能・再発乳がんの治療薬・イブランスカプセル(一般名:パルボシクリブ、製造販売:ファイザー)については、添付文書の「警告」欄に間質性肺疾患を明記。初期症状の確認や検査実施など発現に注意するよう求める。2017年12月の発売以降、間質性肺疾患が国内で30例報告され、3例死亡。この中で薬剤投与との因果関係が否定できない症例は14例、うち死亡1例あった。同剤は19 年2月、「重要な基本的注意」「重大な副作用」に間質性肺疾患を明記しているが、その後も報告が相次ぎ、死亡例も確認された。そのため「警告」への明記が必要と判断した。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次のとおり
▽イブランスカプセル(パルボシクリブ、ファイザー)
指示概要:「警告」「慎重投与」に、間質性肺疾患に関する記載を追記。
「重要な基本的注意」「重大な副作用」における間質性肺疾患に関する記載を変更する。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):14例(死亡例1例)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬

「警告」には、「初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと」と明記。「慎重投与」には、間質性肺疾患患者、その既往歴のある患者を追記した。

「重要な基本的注意」では、「間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること」と患者への対応を促した。「重大な副作用」では、異常が認められた場合には投与を中止し、「必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施する」と検査実施を求めた。

PMDAの資料によると、同じCDK4/6阻害剤であるベージニオ錠(一般名:アベマシクリブ、日本イーライリリー)について死亡例を含む間質性肺疾患の発現で、5月のブルーレター(安全性速報)発出後、イブランスの注意喚起の必要性を検討してきた。イブランスに対しては19 年2月に、「重要な基本的注意」「重大な副作用」に間質性肺疾患を明記している。しかし、それ以降も間質性肺疾患関連症例が10例報告され(因果関係が否定できない症例)、死亡も1例(同)確認されたことから、アベマシクリブと同等の注意喚起となるよう添付文書を改訂した。

▽オプジーボ点滴静注(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品)
▽キイトルーダ点滴静注(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD)
指示概要:「重大な副作用」の中の「大腸炎、重度の下痢」に「小腸炎」を追加。イレウスに至る例が報告されている旨を追記。 過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):
小腸炎:オプジーボ5例(死亡例1例)/キイトルーダ2例(死亡例なし)
腸穿孔関連症例:オプジーボ4例(死亡例なし)/キイトルーダ4例(死亡例なし)
イレウス:オプジーボ1例(死亡例なし)/キイトルーダ1例(死亡例なし)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬

▽シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mL ボトル他(標準化スギ花粉エキス(液)、鳥居薬品)
▽アシテアダニ舌下錠100単位(IR)他(アレルゲンエキス(1)(錠)、塩野義製薬)
▽ミティキュアダニ舌下錠3300JAU 他(アレルゲンエキス(1)(錠)、鳥居薬品)
▽シダキュアスギ花粉舌下錠2000JAU 他(スギ花粉エキス、鳥居薬品)
指示概要:「重要な基本的注意」に、服用後の経過時間にかかわらず、激しい運動、アルコール摂取、入浴等を行う場合のアナフィラキシー等の副作用に対する注意喚起を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数): シダトレンスギ花粉舌下液とミティキュアダニ舌下錠で各2例(死亡例なし)
薬効分類:449 その他のアレルギー用薬

これまでは服用前後2時間程度は、激しい運動、アルコール摂取、入浴等を避けるとしていた。服用後 2 時間を超えて運動をした際にアナフィラキシーを発症した症例をきっかけに現行の注意の見直しの必要性を検討した。

▽静注用フローラン(エポプロステノールナトリウム、グラクソ・スミスクライン)他
指示概要:「重大な副作用」に「血小板減少」追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):3例(死亡例なし)
薬効分類:219 その他の循環器官用薬
 
▽コデイン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、トラマドール塩酸塩含有医薬品
指示概要:「禁忌」に、12歳未満の小児を追加。また現行で、「重要な基本的注意」としていた「扁桃摘除術後又はアデノイド切除術後の鎮痛目的で使用する18歳未満の患者」の記載は、「禁忌」に移行した。呼吸抑制発生リスク低減のため予防的措置。

◎高尿酸血症治療薬・フェブリク 心血管疾患リスクを注意喚起

また、同省医薬・生活衛生局は、帝人ファーマの高尿酸血症治療薬・フェブリク錠(一般名:フェブキソスタット)について、添付文書の「重要な基本的注意」に、心血管疾患発現リスクに関する注意喚起を記載するよう指示した。FDAが2月、添付文書に心血管死に関する注意喚起を記載するよう指示した動きを受けたもの。同省では、FDAの指示の根拠となった試験で、心血管死という重篤な事象が認められていることから、「その他の注意」に同試験結果も盛り込むよう求めている。同剤の類薬となる三和化学研究所のウリアデック錠、富士薬品のトピロリック錠(一般名:トピロキソスタット錠)についても、同試験結果を「その他の注意」に記載するよう指示した。
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