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厚労省 B肝ワクチン安定供給向け医薬品卸・医療機関に協力要請へ ヘプタバックス供給停止で需要変動受け

公開日時 2019/08/08 03:53
厚生労働省は8月7日、MSDのB型肝炎ワクチン・ヘプタバックス水性懸濁性シリンジが、国内供給を2019年10月以降供給できないことを踏まえ、安定供給に向けて卸売業者や医療機関に対して協力を要請することを決めた。原液製造の上流工程で断続的に規格を満たせないケースが明らかになり、製造が中止されたことに伴うもの。医薬品卸には取引実績などで不利がないよう求め、医療機関には必要量に見合った購入を要請する。同省はこの日の部会に、問題が明るみになった4月以降の供給量のデータを提示し、KMバイオロジクス社の販売量が数倍までに増大していることを説明。今後、本格的なMSDからの供給停止で医療現場に不安が広まることも想定されるなかで対策に踏み切った。

◎KMバイオの製品販売量増大 ワクチンの確保前倒しの動き


同省はこの日の部会に、2019年4~6月のB型肝炎ワクチンの医薬品卸への供給見込みを示した。MSD社は0.25mL製剤の供給について37.7万本で当初見込みの36.0万本と大きな差は認められなかったが、KMバイオロジクス社は30.3万本で当初見込みの8.4万本を大きく上回った。0.5mL製剤についても同様で、KMバイオロジクス社は6.6万本の見込みを大きく上回る28.5万本を出荷した。同省は、「需要が増大する要因は、特段見受けられないため、供給不安に対して、ワクチンの確保を前倒しするなどの市場の動きが生じている可能性が考えらえる」と分析した。

需要に大きな変動がなければ、「ワクチンが不足する懸念はないものと考えられる」としたが、すでに医療現場で需要の変動が起きている状況にある。そのため、医薬品卸には前年に他社と取引し、自社と取引実績のない医療機関からの発注や、新規開設の医療機関への発注に対する配慮を求める。

一方、医療機関に対しては、必要量に見合う購入を求めるほか、3回の接種を2社のワクチンを組み合わせて行った場合の互換性が確認されていることを呼び掛ける。また、0.25mLを注射する際に、供給状況により、0.5mL製剤を使用する場合、1度針を刺したものは24時間以内に使用するなどの注意事項を守った上で、可能な限り2回使用するよう求める。

さらに、KMバイオロジクス社の製造ラインのメンテナンスにより、20年9月前後に供給量が減少する可能性もあると指摘。MSD側は国内供給再開の時期を早くても2020年半ば以降としているが、同省はMSDに対し、2020年7月までの供給再開を求める方針だ。

◎ヘプタバックスで品質試験の不備も新たに判明


ヘプタバックスをめぐりMSDは同日、7月の社内調査で新たな不備が判明したことを明らかにした。品質試験に用いる緩衝液の主成分の1つ、リン酸2水素ナトリウムについて、製造販売承認書の記載では水和物を用いるところを、無水和物を用いていたという。同社では、出荷したすべてのロットと出荷予定のロットについては、承認書に基づく緩衝液を用いて再試験を行い、規格に適合していることを確認していると説明。これまで出荷したものについても「有効性、安全性には問題ない」とコメントしている。

◎テトラビック 6月以降自主回収 追加接種等の費用を同社負担へ

同日の部会ではこのほか、阪大微生物病研究会が製造する沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン・テトラビック皮下注シリンジについて、有効成分の1つである不活化ポリオウイルス3型のD抗原量が、有効期間内の承認規格を下回ったことに伴い、6月以降、一部ロットの自主回収を進めていることが報告された。承認規格を下回っていることから、有効性に懸念を生じるケースもある。そのため、抗体検査や追加接種を希望した際の費用を同社が負担すると報告した。なお、同社は、有効性について臨床試験の結果、「十分な抗体を獲得できると確認した」としている。

【訂正】下線部の表現に誤りがありました。修正いたします(8月8日11時30分)
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