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厚労省 新薬10製品を承認 不眠症薬デエビゴ、アトピーに用いるJAK阻害薬コレクチム軟膏など

公開日時 2020/01/24 04:52
厚生労働省は1月23日、新医薬品として10製品18品目を承認した。この中には、エーザイの不眠症に用いるオレキシン受容体拮抗薬デエビゴ錠や、日本たばこ産業(JT)のアトピー性皮膚炎に用いる初のJAK阻害薬コレクチム軟膏、アッヴィの関節リウマチに用いるJAK阻害薬リンヴォック錠などがある。

承認された製品は次のとおり(カッコ内は一般名、申請企業名)

フィコンパ細粒1%、同錠2mg、同錠4mg(ペランパネル水和物、エーザイ):「てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。再審査期間は残余(2024年3月27日)。薬効分類:113

AMPA型グルタミン酸受容体に対する非競合的な拮抗薬。てんかん患者の部分発作に対して現在、同剤は併用療法で用いるが、今回、単剤療法でも使用できるようになった。てんかん部分発作の単剤療法、併用療法とも今回、4歳以上の小児にも使えるようにする。小児適応の追加に伴い、細粒剤を追加する。なお、細粒剤と錠剤で適応は同じ。

デエビゴ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg(レンボレキサント、エーザイ):「不眠症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:119

オレキシン受容体拮抗薬。覚醒や睡眠に関与するオレキシン神経伝達に作用し、伝達を阻害することで睡眠導入や睡眠維持を図ると考えられている。1日1回就寝直前に経口投与して用いる。同じクラスの薬剤としてMSDのベルソムラ(スボレキサント)がある。エーザイはデエビゴについて、「高齢者にも安全なベスト・イン・クラスの薬剤を目指す」としている。海外では19年9月現在、承認されている国・地域はない。

チラーヂンS静注液200µg(レボチロキシンナトリウム水和物、あすか製薬):「粘液水腫性昏睡、甲状腺機能低下症(ただし、レボチロキシンナトリウム経口製剤による治療が適さない場合に限る)」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間6年。薬効分類:243

現行の錠剤は粘液水腫、クレチン病、甲状腺機能低下症、甲状腺腫――を効能・効果としている。静注製剤は意識が混濁し、経口投与ができない重症患者でも投与が可能となる。医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議を経て、厚労省が開発要請した品目。

プロウペス腟用剤10mg(ジノプロストン、フェリングファーマ):「妊娠37週以降の子宮頸管熟化不全における熟化の促進」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間6年。薬効分類:249

同剤による子宮頸管熟化の作用機序のひとつとして、プロスタグランジンE2によるコラゲナーゼ活性の上昇が考えられている。陣痛促進の前段階に用いるもので、同剤を取り出し用ネットに入れたまま膣内に留置し、必要に応じてネットを引き抜くことで有効成分であるジノプロストンの投与を中止することができる。欧米では子宮頸管熟化不全に対する処置として、経腟投与製剤は標準的に選択されるが、日本では今回が初となる。

コレクチム軟膏0.5%(デルゴシチニブ、日本たばこ産業):「アトピー性皮膚炎」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:269

外用のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬で、アトピーに用いる初のJAK阻害薬として承認された。細胞内の免疫活性化シグナル伝達を担うJAKの働きを阻害し、免疫反応の過剰な活性化を抑制することで、自己免疫・アレルギー性疾患を改善するとされる。薬価収載後は鳥居薬品が販売する。現時点で、海外で承認されている国や地域はない。

ユリス錠0.5mg、同錠1mg、同錠2mg(ドチヌラド、富士薬品):「痛風、高尿酸血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:394

尿酸排泄促進薬で、尿酸再吸収の抑制による血中尿酸低下作用を持つ。尿酸排泄促進薬では一般的に、肝障害や薬物相互作用への懸念が知られているが、ドチヌラドはこのようなアンメットメディカルニーズを意識して開発された。持田製薬と共同販促する。2019年10月現在、海外では開発されていない。

リンヴォック錠7.5mg、同錠15mg(ウパダシチニブ水和物、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:399

選択的JAK1阻害薬。1日1回の経口投与で用いる。中等度から重度の関節リウマチ患者に対して、従来型合成DMARDとの併用、非併用に関わらず使用できるよう開発された。関節リウマチに用いるJAK阻害薬はゼルヤンツ(トファシチニブ)、オルミエント(バリシチニブ)、スマイラフ(ペフィシチニブ)――の3剤が上市されている。

ニュベクオ錠300mg(ダロルタミド、バイエル薬品):「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:429

非ステロイド性のアンドロゲン受容体阻害薬。1回600mgを1日2回、食後に経口投与する。類薬にはアステラス製薬のイクスタンジ(エンザルタミド)やヤンセンファーマのアーリーダ錠(アパルタミド)などがある。アーリーダの効能・効果は同じだが、イクスタンジの効能・効果は「去勢抵抗性前立腺がん」となっている。

アネレム静注用50mg(レミマゾラムベシル酸塩、ムンディファーマ):「全身麻酔の導入及び維持」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。薬効分類:1119

超短時間作用型ベンゾジアゼピン系の静脈麻酔薬。国内外の臨床試験で速やかな麻酔・鎮静作用の発現と消失に加え、良好な循環動態の維持と安全性プロファイルを有することが示されているという。製剤を水溶性としたことで血管痛などの注射部位反応の発現が少なくなることも期待されている。海外では19年8月現在、承認されている国はない。

ノクサフィル錠100mg、同点滴静注300mg(ポサコナゾール、MSD):「造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防」、「フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌種の真菌症の治療」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。薬効分類:6179

アゾール系抗真菌薬。エルゴステロールの生合成を阻害することで、抗真菌活性を示す。血液疾患領域での深在性真菌症は確定診断が困難な場合が多く、発症すると予後不良であるため、同種造血幹細胞移植後等では抗真菌薬の予防投与が国内外のガイドラインで推奨されている。

■新剤形も承認 イブランスの錠剤、月経困難症専用のディナゲスト低用量製剤

厚労省はこの日、新剤形医薬品などとして2製品を承認した。ひとつはファイザーの乳がん治療薬イブランスの錠剤。これまでのカプセル剤は食後投与だが、錠剤は食事の有無に関係なく投与できる。

もうひとつは持田製薬のディナゲスト錠に関するもので、この日、月経困難症の適応とともに、低用量の専用製剤として0.5mg錠を承認した。

承認された製品は次のとおり(カッコ内は一般名、申請企業名)

イブランス錠25mg、同125mg(パルボシクリブ、ファイザー):「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん」を効能・効果に追加する新効能・新剤形に係る医薬品。再審査期間は残余(2025年9月26日まで)。

サイクリン依存性キナーゼ4および6(CDK4/6)とサイクリンD複合体の活性を選択的に阻害する薬剤。現在のカプセル製剤に今回、錠剤を追加する。

ディナゲスト錠0.5mg(ジエノゲスト、持田製薬):「月経困難症」を効能・効果に追加する新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。再審査期間は残余(2020年12月1日まで)。

プロゲステロン受容体を選択的に活性化し、卵巣機能抑制作用と子宮内膜細胞増殖抑制作用を示すことから、月経困難症に対する有効性を期待して開発された。なお、0.5mg製剤は、既承認の1mg製剤の効能・効果である▽子宮内膜症▽子宮腺筋症に伴う疼痛の改善――には使えない。海外では19年9月現在、月経困難症の効能・効果で承認されている国はない。
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