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バイオジェン・エーザイ アルツハイマー病治療薬候補アデュカヌマブを国内申請

公開日時 2020/12/11 04:51
バイオジェンは12月10日、アルツハイマー病治療薬候補のアデュカヌマブについて、国内で承認申請した。全世界的に共同開発・製品化を進める同社とエーザイが発表した。同剤は標準審査の対象となる。同剤はすでに欧米において審査中。米国では、優先審査による米国食品医薬品局(FDA)の審査が進行中で、PDUFA(Prescription Drugs User Fee Act)アクション・デート(審査終了目標日)は2021年3月7日に設定されている。

アデュカヌマブは、アミロイドベータ(Aβ)を標的とする抗体。同剤をめぐっては2019年3月に、独立データモニタリングコミッティが無益性解析の結果、主要評価項目が達成される可能性が低いと判断し、臨床試験の中止を勧告した。そこから一転、新たな症例を加えた最終解析の結果、主要評価項目を満たした。ただ、もう1本の臨床第3相試験は主要評価項目を満たさなかった。米食品医薬品局(FDA)の末梢・中枢神経系薬物諮問委員会が11月6日に行った審査では、エビデンスが不十分との意見が大半を占めるなど、エビデンスの解釈にも注目が集まっている(関連記事)。

同剤は、臨床試験の結果からは、認知機能の低下(悪化)を抑制し、金銭管理、家事(掃除、買い物、洗濯など)や単独での外出などの日常生活動作におけるベネフィットが得られることが期待される。高齢化が進む日本でも、アルツハイマー病患者の増加による社会への負担は深刻な課題で、アンメットニーズも高い。承認されれば、アルツハイマー病の進行抑制の観点から、新たなフェーズを切り開くことにも期待がかかる。

◎エーザイ・内藤CEO「高齢化社会の公衆衛生課題への取り組みにつながる重要な第一歩」

バイオジェンのミシェル・ヴォナッソスCEOは、「承認されれば、アデュカヌマブは非常に深刻な疾患による影響に対処することができる可能性があり、日本の規制当局の審査に期待している」とコメント。

エーザイの内藤晴夫CEOは、「今回の申請達成は、アルツハイマー病の病態の進行を遅らせ、できるだけ長く自立した生活を維持したいという、アルツハイマー病当事者の想いに応え、高齢化社会における公衆衛生課題への取り組みにつながる重要な第一歩となる」とコメントしている。

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