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EAファーマ 経口潰瘍性大腸炎治療薬「AJM300」を承認申請 22年発売目指す

公開日時 2021/05/31 04:50
EAファーマとキッセイ薬品は5月28日、EAファーマが潰瘍性大腸炎治療薬・AJM300(開発コード、一般名:カロテグラストメチル)を日本で承認申請したと発表した。両社で共同開発したもので、2022年の発売を目指して取り組む。承認取得後の製品供給や情報提供のスキームは非開示。

同剤はEAファーマ(旧味の素製薬)が創製したα4インテグリン阻害作用を有する低分子化合物。両社は経口投与可能なα4インテグリン阻害薬として、世界で初めての製品化を目指している。

今回の申請は国内第3相試験「AJM300/CT3試験」の結果に基づく。同試験は、基本治療薬の5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤を用いても効果不十分または不耐の中等度活動期の潰瘍性大腸炎患者203例を対象に、国内82施設で実施された。AJM300投与群またはプラセボ投与群に無作為に割付け、1日3回8週間経口投与した際の有効性と安全性を検証した。結果は今後、学会などで公表する予定としている。

潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜病変部位では、リンパ球をはじめとする炎症性細胞の過度な集積・浸潤が認められる。同剤は炎症性細胞表面に発現するα4β1インテグリンとα4β7インテグリンのどちらにも作用し、大腸粘膜の血管内皮細胞に過剰に発現する接着分子との結合を介する細胞接着反応を阻害する。これにより、病変部位への過剰な炎症性細胞の浸潤を抑制し、抗炎症作用を発揮すると考えられている。
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