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杏林製薬 MSDの経口新型コロナ治療薬ラゲブリオのコ・プロ契約で協議開始

公開日時 2021/12/28 04:51
キョーリン製薬ホールディングスは12月27日、子会社の杏林製薬が、MSDが製造販売する経口新型コロナウイルス感染症治療薬ラゲブリオカプセル200mg(一般名:モルヌピラビル)の国内でのコ・プロモーション提携に向けた交渉権の覚書を締結したと発表した。杏林は覚書のもと、MSDとコ・プロ提携の協議を進める。

同剤はどの医療機関でも処方できるため、広く適正使用情報を提供し、情報収集する必要がある。全例調査の対象にもなっている。MSDは杏林とコ・プロ交渉する理由を明らかにしていないが、杏林は呼吸器・耳鼻科領域を重点領域にしていることに加え、気管支喘息治療薬モンテルカストや22年1月の承認取得が見込まれる慢性咳嗽治療薬ゲーファピキサントのビジネスパートナーであり、長く良好な関係が築かれていることから、広く情報提供・収集活動するための最適なパートナーと判断したとみられる。

キョーリン製薬HDは本誌取材に、「できるだけ早くコ・プロ契約が締結されるように協議していく」とコメントした。契約締結となった場合、MSDから提供される資料をもとに杏林MRの教育を速やかに行う方針。

同剤は、重症化リスク因子がある軽症~中等症の新型コロナに対する国内初の経口抗ウイルス薬として特例承認された。厚労省が同剤を所有し、MSDが開設した「ラゲブリオ登録センター」に登録した医療機関及び対応薬局に同剤を配分・無償譲渡する。同センターに登録していない外来診療を行う医療機関で投与対象となり得る患者が発生した場合は、原則として、同剤の調剤に対応する「対応薬局」に処方せんや適格性情報チェックリストなどをFAXするなどし、対応薬局が必要な調剤などを実施し、患者の居所に配送又は持参する流れとなっている(関連記事)

厚労省は、同剤を処方した医療機関に対し、定期的なフォローアップとともに、メーカーが実施する市販後調査に協力するよう求めている。
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