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新薬14製品が薬価収載 バビースモなど3製品が即日発売

公開日時 2022/05/26 04:50
新薬14製品が5月25日、薬価収載された。このうち、▽加齢黄斑変性・糖尿病黄斑浮腫治療薬・バビースモ硝子体内注射液(一般名:ファリシマブ、製造販売元:中外製薬)▽慢性骨髄性白血病治療薬・セムブリックス錠(同アシミニブ塩酸塩、ノバルティスファーマ)▽FXa阻害薬の抗凝固作用の中和剤・オンデキサ静注用(同アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)、アレクシオンファーマ)――の3製品は即日発売した。

◎中外製薬 眼科専門MRを組織

中外製薬はバビースモで眼科領域に本格参入する。情報提供・収集活動は、エリア担当MRと、21年7月に設置した眼科専門MRが連携して行う。各MR数は非開示。

セムブリックスはSTAMP阻害薬と呼ばれるファーストインクラス薬で、2剤以上のチロシンキナーゼ阻害薬による前治療に抵抗性又は不耐容の患者に使用する。

オンデキサは国内初の直接作用型第Xa因子阻害薬の中和剤。製造販売元はアレクシオン、販売及び情報提供活動はアストラゼネカ(AZ)が担当する。アレクシオンは21年7月に英AZの傘下に入ったが、日本市場ではアレクシオンとAZがそれぞれ事業活動しつつ、シナジー効果を追求している。同剤は日本でアレクシオンとAZが協業する最初の製品となる。

このほか、抗がん剤投与に伴う悪心・嘔吐の予防に用いるアロカリス点滴静注(同ホスネツピタント塩化物塩酸塩、大鵬薬品)は5月30日に発売予定。

薬価収載された新薬14製品の発売日(予定、未定含む)は次のとおり。カッコ内は成分名、製造販売元。内服薬・注射薬・外用薬順、薬効分類順。

【5月25日発売】
セムブリックス錠20mg、同40mg(アシミニブ塩酸塩、ノバルティスファーマ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病
薬価:20mg1錠 5564.50円、40mg1錠 1万618.30円(1日薬価:2万1236.60円)

STAMP(ABLミリストイルポケット)阻害薬。BCR-ABL 融合遺伝子により産生され、CML(慢性骨髄性白血病) 細胞の増殖等に関与している融合タンパク(BCR-ABL)のABL に結合し、ABL のリン酸化を阻害することなどにより、BCR-ABL 融合遺伝子を有するCML 細胞の増殖を抑制すると考えられている。

2剤以上のチロシンキナーゼ阻害薬(分子標的薬)による前治療に抵抗性又は不耐容の患者に使用する。用法・用量は「通常、成人には1回40mgを1日2回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。

オンデキサ静注用200mg(アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)、アレクシオンファーマ)
薬効分類:339 その他の血液・体液用薬(注射薬)
効能・効果:直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン、リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物)投与中の患者における、生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時の抗凝固作用の中和
薬価:200mg1瓶 33万8671円

直接作用型FXa阻害薬に高い結合親和性を有するヒトFXaの遺伝子組換え改変デコイタンパク質。血中のFXa阻害薬に結合することで内因性FXaとFXa阻害薬との結合を阻害し、FXa阻害薬の抗凝固作用を中和する。FXa阻害薬の種類、最終投与時の1回投与量、最終投与からの経過時間に応じて、決められた方法で投与する。

同剤の製造販売元はアレクシオンだが、販売及び情報提供活動はアストラゼネカ(AZ)が行う。英AZは21年7月にアレクシオンを買収したが、日本市場ではアレクシオンとAZ日本法人はそれぞれ事業活動を展開しつつ、シナジー効果を追求する。

バビースモ硝子体内注射液120mg/mL(ファリシマブ(遺伝子組換え)、中外製薬)
薬効分類:131 眼科用剤(注射薬)
効能・効果:中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫
薬価:6mg0.05mL1瓶 16万3894円(1日薬価:1805円)

抗VEGF/抗Ang-2バイスペシフィック抗体。視力低下の原因のひとつのアンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)をそれぞれ遮断し、血管を安定化させる。

いずれの適応でも、用法・用量は通常、導入期は4週ごとに1回、連続4回硝子体内投与で、症状により投与回数は適宜増減する。維持期は、加齢黄斑変性には通常16週ごとに1回投与する。投与間隔は、症状により適宜調節するが、8週以上とする。糖尿病性黄斑浮腫では、投与間隔を徐々に延長し、通常16週ごとに1回投与する。投与間隔は症状により適宜調節するが、4週以上とする。

情報提供・収集活動は中外製薬のエリア担当MR(7月の営業体制再編以降は「スペシャリティMR」)と、21年7月に設置した眼科専門MRが連携して行う。担当ごとのMR数は非開示。

【5月30日発売予定】
アロカリス点滴静注235mg(ホスネツピタント塩化物塩酸塩、大鵬薬品)
薬効分類239 その他の消化管用薬(注射薬)
効能・効果:抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)
薬価:235mg10mL1瓶 1万1276円(1日薬価:1万1276円)

NK1受容体拮抗型制吐剤で、活性本体であるネツピタントのリン酸化プロドラッグ製剤(注射剤)。用法・用量は、「他の制吐剤との併用において、通常、成人にはホスネツピタントとして235mgを抗悪性腫瘍剤投与1日目に1回、点滴静注する」。

【発売日未定】
ジスバルカプセル40mg(バルベナジントシル酸塩、田辺三菱製薬)
薬効分類:119 その他の中枢神経系用薬(内用薬)
効能・効果:遅発性ジスキネジア
薬価:40mg1カプセル 2331.20円(1日薬価:2331.20円)

VMAT2阻害薬。シナプス前部の小胞に存在するVMAT2を選択的に阻害することで、モノアミンの取込みを抑制し、シナプス間隙に放出されるドパミン量を減少させることで、遅発性ジスキネジア患者における不随意運動を改善すると期待されている。

1日1回40mgを経口投与する。症状により適宜増減するが、上限は1日1回80mg。ヤンセンファーマが販売し、田辺三菱製薬とヤンセンが共同販促する。

ケレンディア錠10mg、同錠20mg(フィネレノン、バイエル薬品)
薬効分類:219 その他の循環器官用薬
効能・効果:2型糖尿病を合併する慢性腎臓病。ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。
薬価:10mg1錠149.10円、20mg1錠213.10円

非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬。アルドステロンによるMRの活性化を阻害し、炎症及び線維化を抑制することで、心臓及び腎臓に対する臓器保護作用を示すと考えられている。

1日1回経口投与で用いるが、用量は▽eGFRが60mL/min/1.73m2以上:20 mg、▽eGFRが60mL/min/1.73m2未満:10mgから投与を開始し、血清カリウム値、eGFRに応じて、投与開始から4週間後を目安に20mgへ増量する――。

カログラ錠120mg(カロテグラストメチル、EAファーマ)
薬効分類:239 その他の消化器官用薬(内用薬)
効能・効果:中等症の潰瘍性大腸炎(5-アミノサリチル酸製剤による治療で効果不十分な場合に限る)
薬価:120mg1錠200.00円

α4インテグリン阻害薬。炎症性細胞表面に発現するα4β1インテグリンとα4β7インテグリンに作用し、大腸粘膜の血管内皮細胞に過剰に発現する接着分子との結合を介する細胞接着反応を阻害。病変部位への過剰な炎症性細胞の浸潤を抑制し、抗炎症作用を発揮すると考えられている。

1回960mgを1日3回食後経口投与する。キッセイ薬品が販売し、EAファーマとキッセイ薬品で共同販促する。

タブネオスカプセル10mg(アバコパン、キッセイ薬品)
薬効分類:399 他に分類されない代謝性医薬品(内用薬)
効能・効果:顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症
薬価:10mg1カプセル 1403.90円

経口投与可能な低分子の選択的補体C5a受容体拮抗薬であり、C5aの作用を阻害する。補体カスケードを標的とした初の顕微鏡的多発血管炎(MPA)及び多発血管炎性肉芽腫症(GPA)治療薬となる。

サムタス点滴静注用8mg、同点滴静注用16mg(トルバプタンリン酸エステルナトリウム、大塚製薬)
薬効分類:213 利尿剤(注射薬)
効能・効果:ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留
薬価:8mg1瓶1160円、16mg1瓶2169円(1日薬価:2169円)

V2-受容体拮抗薬で、静脈内投与可能な水利尿薬。トルバプタンのプロドラッグ注射剤で、静脈内投与後に速やかにトルバプタンへと加水分解され効果を示す。トルバプタンを経口で服用できない体液貯留を有する心不全患者にとって新しい治療選択肢となる。

メプセヴィ点滴静注液10mg(ベストロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、アミカス・セラピューティクス)
薬効分類:395 酵素製剤(注射薬)
効能・効果:ムコ多糖症VII型
薬価:10mg5mL1瓶 25万9932円

遺伝子組換えのヒトβ-グルクロニダーゼの酵素製剤。点滴静脈注射で投与することにより、全身に過剰に蓄積されたムコ多糖の分解が促進される。ムコ多糖症VII型の推定有病率は100万人当たり1人とされる。ムコ多糖症VII型に対する国内初の治療薬。

ゼンフォザイム点滴静注用20mg(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、サノフィ)
薬効分類:395 酵素製剤(注射薬)
効能・効果:酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症
薬価:20mg1瓶 57万420円

活性が低下している酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)を補充し、スフィンゴミエリンの分解を促す目的で用いる酵素補充療法製剤。酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)は、進行性で生命にかかわる希少疾患で、ライソゾーム病の一種。ASMDは、ライソゾームという細胞内器官でスフィンゴミエリンと呼ばれる脂質を分解する酵素であるASMの活性が低いために現れる。全世界の発症率は、出生児10万人あたり0.4~0.6人とされる。

タクザイロ皮下注300mgシリンジ(ラナデルマブ(遺伝子組換え)、武田薬品)
薬効分類:449 その他のアレルギー用薬(注射薬)
効能・効果:遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制
薬価:300mg2mL1筒 128万8729円(1日薬価:9万2052円)

完全ヒト型抗ヒト血漿カリクレインモノクローナル抗体。遺伝性血管性浮腫(HAE)は腹部、顔面、足、性器、手、喉など、身体のさまざまな場所に繰り返し浮腫発作を引き起こす希少な遺伝性疾患で、国内患者数は約2500人、実際にHAE と診断されている患者は約450人と推定されている。

用法・用量は「通常、成人及び12歳以上の小児には、2週間に1回300mgを皮下注射する。なお、症状安定後には、4週間に1回300mgを皮下注射することができる」。

ミチーガ皮下注用60mgシリンジ(ネモリズマブ(遺伝子組換え)、マルホ)
薬効分類:449 その他のアレルギー用薬(注射薬)
効能・効果:アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(既存治療で効果不十分な場合に限る)
薬価:60mg1筒 11万7181円(1日薬価:4185円)

そう痒誘発性サイトカインのIL-31とそのレセプターの結合を競合的に阻害するヒト化抗ヒトIL-31受容体Aモノクローナル抗体。アトピー性皮膚炎(AD) に伴うそう痒に対する初の生物製剤となる。用法・用量は「通常、成人及び13歳以上の小児には1回60mgを4週間の間隔で皮下投与する」。

モイゼルト軟膏0.3%、同1%(ジファミラスト、大塚製薬)
薬効分類:269 その他の外皮用剤(外用薬)
効能・効果:アトピー性皮膚炎
薬価:0.3%1g 142.00円、1%1g 152.10円(1日薬価:608.40円)

ホスホジエステラーゼIV(PDE4)阻害薬。PDE4阻害薬として初のアトピー性皮膚炎の適応を持つ薬剤となった。成人、小児ともに1日2回、適量を患部に塗布して用いる。

PDE4は免疫細胞に広く分布しており、アトピー性皮膚炎患者の末梢白血球ではPDE活性が亢進し、細胞内cAMP濃度が減少していることが報告されていることから、PDE4はアトピー性皮膚炎などの慢性炎症性疾患の病態に関与すると考えられている。同剤によりPDE4を阻害することで、細胞の炎症反応を抑制し、アトピー性皮膚炎に対し効果を発揮すると考えられている。
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