ギリアド・サイエンシズ CAR-T細胞療法・イエスカルタの国内製造販売承認の承継完了
公開日時 2023/06/23 04:50
ギリアド・サイエンシズは6月22日、CAR-T細胞療法・イエスカルタ点滴静注の国内製造販売承認について、第一三共からギリアド日本法人への承継が完了したと発表した。両社及びギリアド傘下のカイト社は2022年12月に、第一三共がカイトから導入した同剤の日本における開発、製造、販売の独占的実施権を返還し、製造販売承認は23年中にギリアド日本法人に承継することで合意したと発表しており、今回、手続きが完了したことになる。
今回の承継完了により、今後はギリアド日本法人のKite細胞治療事業本部が同剤の日本における販売及び情報提供活動を行う。
同剤の国内の治療施設は現在6施設ある。年末までに「さらに多くの治療施設が認定される見込み」(ギリアド日本法人)だとしている。日本市場向けの生産拠点に関しては、カイトの米国カリフォルニア州の製造工場が新たに日本の規制当局の承認を得たとし、「同工場からの供給を本年前半に開始している」という。
カイトのコマーシャル部門グローバルヘッドを務めるワーナー・ビドル氏は、「細胞治療におけるグローバルリーダーとして、この革新的な治療を必要としている患者さんに届けることへの責任とともに、その機会を得られていることに感謝している」とし、「当社のこれまでの経験と専門知識を存分に活用することにより、高まる需要に応え、日本の患者さんにとってこの重要な治療の可能性をできる限り高めていきたい」とコメントした。
第一三共とカイトは17年1月、同剤に係るパートナーシップ契約を締結した。その後、カイトはギリアドの傘下に入った。ギリアド傘下入り後もパートナーシップは継続していたが、この契約を変更することになった。