ジェンマブ 子宮頸がんに対する抗体薬物複合体・チソツマブ ベドチンを承認申請 ファイザーと共同開発
公開日時 2024/05/07 04:50
ジェンマブは4月26日、抗体薬物複合体(ADC)・チソツマブ ベドチンの単剤療法について、化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸がんを対象疾患に承認申請したと発表した。本剤は、ジェンマブの組織因子(TF)を標的とするヒトモノクローナル抗体に、プロテアーゼ切断可能なリンカーを用いて微小管阻害薬・モノメチルアウリスタチンE(MMAE)を共有結合させるというファイザーの技術を応用して開発されたADC。両社は本剤を共同開発し、費用と利益を50対50で分担する契約を締結している。
今回の申請は、二次又は三次治療の再発又は転移性子宮頸がん患者を対象に、チソツマブ べドチンと治験担当医師が選択した化学療法単独独(トポテカン、ビノレルビン、ゲムシタビン、イリノテカンまたはペメトレキセド)との比較による有効性および安全性の評価を目的とした無作為化非盲検の国際共同第3相臨床試験(innovaTV 301/ SGNTV-003 試験)などの成績に基づいて行われた。
子宮頸がんはワクチン接種や定期検診により発症や進行の予防が可能な疾患だが、日本におけるワクチン接種率は5%未満、定期検診受診率は40%程度と欧米諸国に比べて低く、近年罹患数、死亡数ともに増加傾向にある。特に一次治療後に進行又は再発した子宮頸がん患者に対する治療選択肢は限られており、アンメットニーズの高い疾患になっている。