三菱総合研究所とアステラス製薬は6月13日、「医療系ベンチャー・トータルサポート事業（MEDISO）」における創薬スタートアップ支援業務の提携に関する基本合意書を締結したと発表した。同契約に基づき、アステラス製薬は、つくば研究センターの敷地内に設立したSakuLab-Tsukuba内の研究スペースおよびオフィススペースの利用権を提供。創薬スタートアップが入居した場合、同社の専門家による相談対応の支援に加え、他の入居者やアステラス製薬の研究者とのネットワークを活用することで、創薬研究を加速させることが可能となる。

厚生労働省の委託を受けてMEDISO を運営する三菱総合研究所は、2025年度から3年間にわたり、相談助言、知財戦略ならびに出口戦略に関する調査支援や、各種セミナーやイベントなどを開催する。加えて、米国トップインキュベータを含む国内外のステークホルダーと連携したアクセラレーションプログラムや、米国などの現地サポーターと連携した海外展開支援、米国等のVCと国内の医療系スタートアップ等とのマッチングイベントなどを実施する。

今回の提携は三菱総合研究所がMEDISO で提供する日本の医療系スタートアップやアカデミアのシーズの実用化支援において、アステラス製薬の創薬開発における専門性を活かし、支援をより高度化させるというもの。

アステラス製薬の谷口忠明・研究開発担当CRDOは、「今回の基本合意書の締結により、日本の創薬スタートアップによる創薬研究がさらに強化、加速され、革新的な医療ソリューションの創出につながることを期待している」とコメントした。