あすか製薬ホールディングス（HD）は9月30日、同社株式の大規模買付行為などを画策していた米投資ファンドのダルトン・インベストメンツ・インクから株式の買付行為を取り下げる旨の書簡を受領したと発表した。あすか製薬HD側も大規模買付行為等への対応方針に基づく手続きを終了する。

ダルトンらは当初、あすか製薬HDに議決権総数の30%程度となる水準まで同社株式を取得する意思を明記した「大規模買付行為等趣旨説明書」を提出。これを受け、あすか製薬HD側も「対抗措置」を発動する準備に着手した。その後、取締役会評価期間を開始し、情報リストを送付することでダルトンらの情報開示を求める等の手続きを開始したが、ダルトン側からは事実上回答を拒否するメールが届くなど、一時的に緊張感が高まっていた。