高市首相 諮問会議で「総合経済対策」策定指示 民間議員・南場氏「社会保障制度を再設計」改革元年に
公開日時 2025/11/13 04:53
高市早苗首相は11月12日の経済財政諮問会議で、総合経済対策の策定を指示した。高市首相は、「経済対策の柱は、第一に生活の安全保障・物価高への対応」と指摘。衆院本会議の所信表明で公約した医療・介護対策については、「職員の方々の処遇を改善するとともに、経営改善支援を行う」と明言した。会議では、税と社会保障の一体改革や給付と負担に対する問題意識などが相次いで表明された。民間議員に就任した南場智子氏(DeNA会長)は、「過去30年の延長でなく、イノベーションの視点含め成長社会・経済にふさわしい制度への再設計が必要だ」と述べ、社会保障改革元年として取り組むべきとの見解を示した。
◎安全保障・物価高対策を総合経済対策の「第1の柱」に
高市首相はこの日の諮問会議で、内閣総理大臣指示を発表し、「物価高が当面の景気下押しリスクとなっている。未来への不安を希望に変えるため、まずは、今の国民の暮らしを守る物価高対策を早急に講じるとともに、日本経済の強さを取り戻すための経済政策を作り上げていく」と強調した。その上で、安全保障・物価高対策を総合経済対策の「第1の柱」に位置づけ、医療機関や介護施設の経営改善に必要な手当や職員の処遇改善に取り組む考えを示した。
◎AI、半導体、バイオなど戦略分野への官民連携投資
一方、「第2の柱」には危機管理投資・成長投資などへの積極投資の姿勢を鮮明にした。すでに成長17分野への支援を表明しているが、この日の総理指示では、経済安全保障の強化を目的に、AI、半導体、バイオなど戦略分野の官民連携投資と重要物資のサプライチェーンの強化を進める方針を強調した。このほか、先端科学技術、スタートアップ・コンテンツ、健康医療、人への投資にも言及した。「第3の柱」には防衛力と外交力の強化をあげた。
◎マクロ経済政策運営の観点から社会保障制度改革に取り組むべき 民間議員・南場氏
会議では、民間議員の南場智子氏が、マクロ経済政策運営の観点から社会保障制度改革に取り組む必要性を指摘。同じく民間議員の筒井義信氏(日本経済団体連合会会長)も、税・財政・社会保障の一体改革の推進として、公正・公平で持続可能な全世代型社会保障の構築を要請した。高市首相もこうした民間議員の主張に対し、「貴重な意見を踏まえ、今後の経済財政諮問会議でも議論を深めたい」と応じた。