自民党厚生労働部会（鬼木誠部会長）は12月3日、2026年度予算編成大綱案の厚生労働関係部分を部会長一任で了承した。25年度補正予算案では「医療・介護等支援パッケージ」として、医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援に１兆3649億円を計上したが、26年度予算でも引き続き措置する必要性を指摘。26年度診療報酬改定でも、医療機関の経営の安定や現場で働く幅広い職種の賃上げにつながるよう診療報酬などで的確に対応する方針を盛り込んだ。措置に際して「必要な財源を確保する」必要性も盛り込んだ。今後政調全体会議で議論する。

医薬品関連では、「創薬力等強化に向けた医薬品・医療機器のイノベーションの推進、安定的な供給や品質確保を実現する」ことも盛り込む方針。大綱案に、医療機関の連携・集約化や地域における医療の確保、地域包括ケアシステムの推進に取り組むことなども盛り込んだ。また、日本維新の会との政権運営に関連して、「連立政権合意書等を踏まえた給付と負担の見直しにより、現役世代の保険料負担を抑制し、制度の安定性・持続可能性を高める」と記載する方針。

出席した議員からは、セルフメディケーションや抗菌薬に関する言及を求める声や、医療人材の確保に関する取り組みを望む声などが挙がったという。