自民党政調全体 社会保障費の目標設定による「機械的なキャップ」に懸念 骨太方針で意見聴取
公開日時 2026/06/29 04:50

自民党政調全体会議は6月26日、経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針2026)の骨子案について部会長から意見を聴取した。鬼木誠厚労部会長は、社会保障費の目標設定をめぐり、「社会保障費の負担をただ機械的に抑制すれば、仮に経済成長が低い場合には社会保障サービスの質を大きく損いかねない」と懸念を示した。GDPに基づく指標で社会保障費にキャップをはめることは「社会保障を崩壊させかねない」と話した。
社会保障の給付と負担をめぐって、高市政権は「現役世代の保険料率の上昇を止め、引下げていく」との方針を掲げ、社会保障負担率の目標設定などの具体的な検討に言及している。一方、日本維新の会との与党社会保障協議体で、維新側は社会保障負担率に加えて、医療費負担における対GDP比の目標を設定するよう求めている。
政調全体会議で鬼木部会長は、「高齢化のほか、医療の高度化による上昇が毎年見込まれる中で社会保障負担をただ機械的に抑制すれば、仮に経済成長が低い場合には社会保障サービスの質を大きく損ないかねない」と危機感を表明。その上で、社会保険料だけでなく、自己負担や公費負担も踏まえた議論の必要性を訴えた。
◎薬価改定「イノベーション強化、物価動向など課題解決に向けた十分な対応行うべき」
2027年度薬価改定については、「イノベーションのさらなる強化、最低薬価、不採算品再算定、基礎的医薬品について物価動向を踏まえた対応など、課題解決に向けた十分な対応を行うべき」と主張した。
医薬品業界については、「毎年改定や物価高騰、為替変動の影響に加えて、米国の最恵国待遇(MFN)価格政策の導入による先行き不透明感もあり、日本の市場の魅力が低下し、ドラッグ・ラグ/ロスの解消をはじめ、新薬の開発や医薬品の安定供給にも支障が生じている」との認識を表明。中東情勢を踏まえた急激な物価上昇への対応や、感染症への危機対応を踏まえた医薬品・医療機器・医療物資の確保、安定供給に向けた経済安全保障推進法に基づく特定重要物資の追加指定などの対策を求めた。