再生医療等2製品を審議へ 富士フイルム富山化学の重度の半月板損傷対象の製品など 4月20日の部会で
公開日時 2026/04/14 04:50
厚生労働省は4月20日に再生医療等製品・生物由来技術部会を開催し、富士フイルム富山化学が承認申請している「半月板切除術が適応となる半月板損傷」を予定適応症とする自家滑膜間葉系幹細胞・セイビスカス注(一般名:未公表、開発コード:FF-31501)など再生医療等製品2製品の承認の可否を審議する。もう一つの製品はフェリング・ファーマが申請中のBCG不応性の筋層非浸潤性膀胱がんに対する遺伝子治療薬・エドスチラドリン膀胱内注入液(一般名:ナドファラゲン フィラデノベク、開発コード:FE999326)となる。
【審議予定品目】
▽セイビスカス注(一般名:未公表、開発コード:FF-31501、申請企業:富士フイルム富山化学):半月板切除術が適応となる半月板損傷を対象疾患とする再生医療等製品。
患者自身の膝の内部から採取した滑膜組織を処理、培養増殖させて得られた自家滑膜間葉系幹細胞。半月板損傷部を縫い合わせて整形した後に本品を損傷部に投与することで、損傷部の癒合と損傷に伴う症状の改善が期待される。
申請の根拠のひとつである国内臨床第3相試験(JP301試験)は、半月板切除術が適応となる半月板損傷患者19人を対象とした単群、多施設共同試験。スクリーニングから投与後52週時点までのリスホルムスコア(膝の痛みや不安定性などの項目について、症状に従い段階的に点数化される評価法)の変化量に係る主要評価項目を達成し、「本品投与による症状の改善及び損傷部位の癒合が認められた」(富士フイルム富山化学)ことから25年5月に承認申請に至った。
重度の半月板損傷に対する治療法は、症状の原因となっている半月板損傷部分を切除する手術(半月板切除術)が多く行われる。しかし、半月板切除術では、症状が改善する一方で、変形性膝関節症の進行リスクが高まる問題が指摘されており、新たな治療法の確立が期待されている。
▽エドスチラドリン膀胱内注入液(一般名:ナドファラゲン フィラデノベク、開発コード:FE999326、申請企業:フェリング・ファーマ):BCG不応性の高リスクの筋層非浸潤性膀胱がんを対象疾患とする再生医療等製品。
非複製型アデノウイルスベクターを用いた治療法。インターフェロン・アルファ2b遺伝子を含み、カテーテルを用いて3カ月に1回、膀胱内に直接投与する。化学療法とは異なり、患者自身の膀胱上皮細胞をインターフェロン産生工場へと変換する新しい治療アプローチとなる。インターフェロン・アルファ2bタンパク質を局所的に高濃度かつ一過性に発現させることで、体の自然な抗がん力を強化する。
国内第3相オープン試験は、膀胱内BCG療法が奏功しない筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者を対象に実施した。BCG療法が奏功しなかった場合の次の治療選択肢が膀胱の完全切除となるなか、エドスチラドリンが承認された場合、BCGが奏功しないNMIBC患者に膀胱を温存する治療選択肢を提供することになる。
承認取得後は日本化薬と共同販促し、販売はフェリングが担当する予定。NMIBCの標準治療として用いられている膀胱内BCG製剤を長年にわたり取り扱ってきた日本化薬との連携により、医療従事者への情報提供の拡充と膀胱がん治療向上への貢献を目指す。