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GE・BS学会が将来ビジョン 特許期間満了医薬品は海外展開視野に成長産業へ 2040年見据え

公開日時 2026/07/28 04:52
日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会は7月27日までに将来ビジョンを公表した。特許満了期間医薬品については、「国内供給の安定化から、海外市場への展開へ」と銘打ち、成長する姿を描いた。「今後の課題は、単純な数量拡大ではない」と断ったうえで、製造管理システム・MESや品質管理情報管理システム・LIMSの導入を進めて国内安定供給体制構築する必要性を指摘。2040年にはジェネリック医薬品の国内市場が成熟期を迎える中で、海外市場への本格展開を進める姿を描いた。KPIとして、ジェネリックを中心とした特許満了医薬品で40年に海外市場1兆円規模を売上げる成長産業となるビジョンを打ち出した。

ビジョンの副題は、「Japan Quality の再構築、レジリエンスの強化、グローバルヘルスへの挑戦」。団塊ジュニア世代が高齢期に入り、社会保障の持続可能性が課題となる2040年を見据え、長期収載品とジェネリック医薬品から構成される特許期間満了医薬品、バイオシミラー、OTC医薬品、原薬を個別に捉えるのではなく、相互に関連する産業基盤として一体的に強化していくことを目指している。

◎35年にMES・LIMS 導入100% 40年に特許満了医薬品の海外市場1兆円規模

特許期間満了医薬品については、25年時点では長期収載品の市場規模は約1兆円だが、30年には約6000億円、40年にはごく限られた市場になると見通した。一方、ジェネリック医薬品は25年時点で約1.8兆円、35年には数量シェアが95%を超え約2兆円規模となり、成熟期に入るとの市場予測を示した。

今後の課題については、「単純な数量拡大ではない」としたうえで、「国内の安定供給体制を再構築(大規模生産、有事に備えた製造拠点)し、企業間連携によって生産能力とヒト・モノ・カネの生産性を高め、供給能力を高めることが必要」と指摘。30年にはMES・LIMS 導入率90%、2035 年には100%を目標として掲げた。

国内のジェネリック医薬品市場が35年に数量シェア95%となり市場飽和を迎え、40年には成熟期を迎えることを見据え、海外市場への本格展開を進める。35年には、「多様性のある人材を受け入れると同時に、他産業との協業の実現」を視野に入れる。特に、「データを利活用することにも取り組み、予防医療等への活用も視野に入れる」としている。

40 年には、「製造拠点を海外でも本格展開し、グローバルヘルスに貢献することで、特許期間満了医薬品(ジェネリック医薬品を中心)で海外売上高1 兆円を目指す」と明記した。

◎バイオシミラー 国内基盤育成の先にJapan Quality を確立 40年に1兆円規模に

バイオシミラーについては、「バイオシミラーは、社会保障の持続可能性と次世代の医薬品産業を支える重要分野」説明。国内の製造基盤を育成し、次世代の成長産業を目指すことを掲げた。

バイオシミラー市場は25 年の約1100 億円から、40 年には1兆円規模を目指すことを掲げた。そのため、初期段階では、「国内市場の足固めを行い、培養技術や遺伝子組換え技術を担うバイオ人材を育成する」と説明。「次の段階では、製剤の国内製造を推進し、さらに原薬の国内製造や日本国内での開発体制を強化する」とした。40 年に向けては、バイオシミラーの海外輸出を本格化させ、Japan Quality を国際的なブランドとして確立することを掲げた。

◎OTC医薬品 セルフメディケーションを社会に定着でG7トップの市場シェア目指す

OTC医薬品をめぐっては、「セルフメディケーションを社会に定着させる」ことを目標に掲げた。40年までに先進7か国の中で日本のOTC医薬品の市場シェア率をトップに引上げることを目指す方針を示した。30年までに、スイッチOTC医薬品の品目数を100品目から150品目に拡大することを目指すとした。生活習慣病のスイッチOTC化を目指すことも盛り込んだ。

◎原薬 グローバルサプライチェーン構築へ 40年に国産原薬比率50%、複数ソース化60%掲げる

原薬については、海外依存度の高さによる供給リスクが大きな課題と指摘。40年には国産原薬比率50%、複数ソース化60%を目指し、経済安全保障を支える強靭なグローバルサプライチェーンを構築するとしている。

将来ビジョンでは25~40年までの15年間を「段階的な成長プロセス」と位置付けた。25~30年までは国内基盤を整備する期間、30~35年を連携と進化の期間、35~40年を国内で蓄積した技術と経験を海外に展開する期間に位置付けた。

ビジョンでは、「本学会は、特許期間満了医薬品、バイオシミラー、OTC 医薬品、原薬の各分野を横断し、Japan Quality の再構築、医薬品供給のレジリエンス強化、グローバルヘルスへの貢献を推進する」と表明。「国内の社会保障制度を支えるとともに、日本の医薬品産業を、世界の医療アクセス向上に貢献する持続可能な成長産業へと発展させる」と将来への決意も込めた。

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