厚労省医薬・生活衛生局は11月24日、新たな副作用などが確認された医療用薬4製品について、医療従事者に注意を促すため添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。(指示内容の一覧表を25日正午にアップします。こちら)
指示のあった医薬品と改訂内容は次の通り(カッコ内は成分名と製造販売会社、主な適応)。
▽オプジーボ点滴静注(ニボルマブ遺伝子組換え、小野薬品、根治切除不能な悪性黒色腫)
改訂指示:「重大な副作用」に「1型糖尿病」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):4例(死亡0)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
▽レンビマカプセル(レンバチニブメシル酸塩、エーザイ、根治切除不能な甲状腺がん)
改訂指示:「重大な副作用」に「腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈出血、腫瘍出血」を追記
「慎重投与」に「頸動脈・静脈等への腫瘍浸潤のある患者」を追記
「重要な基本的注意」に「腫瘍縮小・壊死に伴う頸動脈露出、頸動脈出血、腫瘍出血」に関する注意喚起を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):5例(死亡0)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
▽スタリビルド配合錠(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、日本たばこ、HIV-1感染症)
改訂指示:「禁忌」に「カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン」を投与中の患者を追記
「併用禁忌」に「カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン」を追記
改訂理由:臨床薬物相互作用試験の結果
・エルビテグラビルとコビシスタットを、カルバマゼピンと併用した際、非併用と比較してエルビテグラビルの血中濃度が、有効性を担保できないほど減少したこと
・フェノバルビタール及びフェニトインもカルバマゼピンと同程度にCYP3Aを誘導する薬剤であること
・本試験成績に基づき米国添付文書ではカルバマゼピン、フェノバルビタール及びフェニトインが併用禁忌とされたこと
・ホスフェニトインはフェニトインのプロドラッグであること
それらから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断。
薬効分類:625 抗ウイルス剤
▽ホメピゾール点滴静注1.5g「タケダ」(ホメピゾール、武田薬品、エチレングリコール中毒、メタノール中毒)
改訂指示:「重大な副作用」に「アナフィラキシー」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):0例
改訂理由:海外症例が報告されたことから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断。
薬効分類:392 解毒剤