メルクセローノとファイザー 抗PD-L1抗体アベルマブを承認申請 国内初のメルケル細胞がんで

公開日時 2017/03/08 03:52
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メルクセローノとファイザーは3月7日、共同開発しているがん免疫療法薬の抗PD-L1抗体アベルマブ(遺伝子組換え)について、メルクセローノが国内初の「根治切除不能なメルケル細胞がん」の効能・効果で同日に承認申請したと発表した。メルケル細胞がんは治療選択肢が限られている悪性度の高い皮膚がんの一種で、国内患者数は100人未満とされる希少がん。厚労省はアベルマブのこの効能・効果について、16年12月に希少疾病用医薬品に指定している。

メルケル細胞がんに対する治療法には現在、▽手術療法▽放射線療法▽化学療法――があるが、転移性またはステージIVでは一般に緩和ケアの適応となる。

今回の承認申請に用いた「JAVELIN Merkel 200試験」の治験責任医師で、国立がん研究センター皮膚腫瘍科長の山﨑直也氏は、メルケル細胞がんは非常に進行が早く予後不良ながんでありながら、これまでに治療薬がなかったことから、「有効な治療法が望まれていた」とコメント。そして欧米に続いて日本でも承認申請にいたったことに、「メルケル細胞がんで苦しむ患者さんや家族にとって大変大きな一歩となる」とし、近い将来の承認取得・治療選択肢の提供に期待感を示した。

日本も参加したJAVELIN Merkel 200試験は、化学療法後に進行した転移性メルケル細胞がん患者88例を対象に行われたもの。事前に規定した一次解析により、二次治療もしくはそれ以降の治療としてアベルマブの投与を受けた患者では、31.8%の奏効率(ORR)(88例中28例、95.9%CI:21.9-43.1%)が認められた。グレード3の有害事象は88例中4例で5件報告され、うち患者2人にリンパ球減少、3人に単独の臨床所見異常(クレアチンホスホキナーゼの血中濃度上昇、血中コレステロール値上昇、肝臓のアミノ基転移酵素の検査値上昇)が認められた。グレード4の薬剤関連有害事象や死亡例はなかった。

アベルマブは完全ヒト型抗PD-L1抗体。PD-L1の作用を抑制することで、T細胞と適応免疫系を活性化すると考えられている。アベルマブは抗体中のFc領域を改変していないため、自然免疫系に作用することにより、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘発すると考えられている。

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