厚労省医薬・生活衛生局は4月21日、新たな副作用が確認された医療用薬について、医療従事者に注意を促すため添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。
改訂指示の概要は以下のとおり。(カッコ内は成分名、会社名)
▽ガバペン錠、同シロップ(ガバペンチン、ファイザー)
▽レグナイト錠(ガバペンチン エナカルビル、アステラス製薬)
指示概要:「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):0例
(海外症例の集積等から改訂を判断)
薬効分類113 抗てんかん剤
▽ドパゾール錠(レボドパ、第一三共)
▽ドパストンカプセル、同散、同静注(同、大原薬品)
▽ネオドパゾール配合錠(レボドパ・ベンセラジド塩酸塩、第一三共)
▽マドパー配合錠(同、中外製薬)
▽イーシー・ドパール配合錠(同、協和発酵キリン)
▽ネオドパストン配合錠 他(レボドパ・カルビドパ水和物、第一三共 他)
▽メネシット配合錠 他(同、MSD 他)
▽スタレボ配合錠(レボドパ・カルビドパ水和物・エンタカポン、ノバルティスファーマ)
指示概要:「重大な副作用」の項に「閉塞隅角緑内障」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):ネオドパゾールにおいてのみ2例(死亡なし)
薬効分類:116 抗パーキンソン剤
▽リクシアナ錠(エドキサバントシル酸塩水和物、第一三共)
指示概要:「重大な副作用」の項に「肝機能障害、黄疸」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):5例(死亡なし)
薬効分類:333 血液凝固阻止剤
▽イグザレルト錠、同細粒(リバーロキサバン、バイエル薬品)
指示概要:「重大な副作用」の項に「血小板減少」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):7例(死亡なし)
薬効分類:333 血液凝固阻止剤
▽エクア錠(ビルダグリプチン、ノバルティスファーマ)
▽エクメット配合錠LD、同HD(ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩、同)
▽グラクティブ錠(シタグリプチンリン酸塩水和物、小野薬品)/ジャヌビア錠(同、MSD)
指示概要:「重大な副作用」の項に「類天疱瘡」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):
エクア錠において8例(死亡なし)
エクメットにおいて0例
グラクティブ/ジャヌビアにおいて3例(死亡なし)
薬効分類:396 糖尿病用剤
▽ジオトリフ錠(アファチニブマレイン酸塩、日本ベーリンガーインゲルハイム)
指示概要:「重大な副作用」の項に「急性膵炎」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):2例(死亡なし)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
▽ヨンデリス点滴静注用(トラベクテジン、大鵬薬品)
指示概要:「慎重投与」の項に「アントラサイクリン系薬剤による治療歴のある患者又は心機能障害のある患者」を追記
「重要な基本的注意」の項に心機能障害に関する注意喚起を追記
「重大な副作用」の項に「心機能障害」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):0例
(海外治験で対照群と比較して心機能障害の発現割合が高い/米国添付文書にて心機能障害に関する注意喚起が行われた--ことなどから改訂を判断)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬
▽ディレグラ配合錠(フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン、サノフィ)
指示概要:「重大な副作用」の項に「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):1例(死亡なし)
薬効分類:449 その他のアレルギー用薬
※一般用医薬品の塩酸プソイドエフェドリン又は硫酸プソイドエフェドリン含有製剤についても改訂指示(報告0例)
▽タミフルカプセル、同ドライシロップ(オセルタミビルリン酸塩、中外製薬)
指示概要:「重大な副作用」の項に「虚血性大腸炎」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):1例(死亡なし)
薬効分類:625 抗ウイルス剤
▽ラピアクタ点滴静注液(ペラミビル水和物、塩野義製薬)
指示概要:「重要な基本的注意」の項に「ショック、アナフィラキシー」に関する注意喚起を追記
「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):8例(うち死亡1例)
薬効分類:625 抗ウイルス剤
▽モビプレップ配合内用剤(塩化ナトリウム・塩化カリウム・無水硫酸ナトリウム・マクロゴール4000・アスコルビン酸・L-アスコルビン酸ナトリウム、EA ファーマ)
指示概要:「重大な副作用」の項に「失神、意識消失」を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):6例(死亡なし)
薬効分類:799 他に分類されない治療を主目的としない医薬品