ヴィーブ 抗HIV薬ドウベイト配合錠を承認申請 未治療成人患者初の2剤レジメン製剤
公開日時 2019/09/17 03:50
ヴィーブヘルスケアは9月13日、HIV-1感染症治療薬ドウベイト配合錠(一般名:ドルテグラビルナトリウム・ラミブジン配合錠)を日本で承認申請したと発表した。申請は9月12日付け。抗レトロウイルス治療歴がなく、ドルテグラビルおよびラミブジンのいずれに対する薬剤耐性関連変異が認められていないHIV-1成人感染患者の治療を予定適応に申請した。1回1錠を食事の有無にかかわらず、1日1回の経口投与で用いる。
流通・販売は既存のヴィーブ製品と同様、グラクソ・スミスクライン(GSK)が行う。
同配合錠は、インテグラーゼ阻害薬のドルテグラビル50mgと、核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)のラミブジン300mgを含有する2剤レジメン製剤。既治療成人患者に対する2剤レジメン製剤はあるが、未治療患者に対する2剤レジメン製剤は今回が初となる。
同配合錠は2剤で、ドルテグラビルベースの3剤レジメンと同様の2つの異なる部位でウイルスサイクルを阻害する。ドルテグラビルを含むインテグラーゼ阻害薬は、ウイルスDNAがヒト免疫細胞(T細胞)の遺伝物質に組込みを阻害することにより、HIV複製を阻害する。このステップはHIV複製サイクルにおいて必須で、慢性感染の確立に関与する。ラミブジンなどのNRTIは、ウイルスRNAのDNAへの変換を阻害し、ウイルスの増殖を停止させる。
同配合錠は19年4月に米国で、7月に欧州で販売名「Dovato」として承認されている。
ヴィーブはGSKとファイザーによって2009年に設立された抗HIV薬に特化したスペシャリティファーマ。12年10月に塩野義製薬が10%の持ち分を取得した。