【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

厚労省 中間年改定の薬価調査は「規模縮小」で実施を提案 最終判断7月ずれ込みも

公開日時 2020/06/18 04:52
厚生労働省は6月17日の中医協薬価専門部会に、2021年度に導入予定の薬価中間年改定のための薬価調査について、規模を縮小して実施することを提案した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響が医療現場に重くのしかかっていることから、流通当事者の負担を軽減することに同省は理解を示した格好だ。ただ、診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は「いまの時点で具体的な実施方法を議論することは理解できない」と述べるなど、現時点で調査概要を固めることに反発した。厚労省医政局経済課の林俊宏課長は、「薬価調査の実施の可否は引き続き検討する」と説明。実施する場合の準備期間が必要として、計画案に理解を求めた。同省は当初、9月に薬価調査を実施するには6月中に調査概要を固める必要があるとしていたが、「政府内の手続きなので、最終的な判断は6月中でなく、7月ということも含めて部会長と相談したい」と述べた。

厚労省が提案した薬価調査の実施案では、9月取引分を対象とする考え。当初は、中間年改定(毎年薬価改定)実施に際しての調査概要を議論することとされていたが、現状を踏まえ、今回調査が実施できる“例外的なルール”として案を示した。

◎販売サイドは抽出率2/3 購入サイドは昨年度調査の半分の規模

具体的には、販売サイド(医薬品卸)調査は層化無作為抽出法で2/3の抽出率(67%)で抽出された営業所約4400客体を対象とする。ただ、全数調査との誤差が一定程度生じることから、過去の薬価調査結果を参照するなど、様々な角度から調査結果を確認し、必要に応じて個別に精査するなどの対応が必要とした。病院や診療所、薬局など購入サイド調査は、新型コロナウイルスで負担の大きい医療現場に配慮し、昨年度調査の半分の規模とすることを提案した。具体的には病院約210客体、診療所約260客体、保険薬局約500客体としている。

薬価調査の実施をめぐっては、6月10日、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会は6月10日、薬価調査の見送りを求めている(関連記事)。同日の中医協薬価専門部会の業界ヒアリングで、薬価調査の手法を問われたものの、医薬品卸や製薬業界が、医療現場は甚大な影響を受けており、平時とは大きく異なる」として、具体的な手法には言及せず、薬価調査、薬価改定を実施する状況にはないと訴えていた(関連記事)。

◎診療側・松本委員 「薬価調査を現時点で行うのは不適当」

この日の中医協で診療側の松本委員はこうした状況に触れたうえで、毎年薬価改定の前提となる流通改善が図られておらず、基本的ルールもなく、正しく抽出できたかもわからないと指摘。「薬価調査を現時点で行うのは不適当」と述べた。診療側の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)も、「実際に調査をした場合の結果を考えた場合精緻な数字が出てこない懸念がある。状況を見ながら検討するというよりも、調査を実施すべきではないと考えている」と指摘した。未妥結減算のルールがあるため、適正な価格形成が難しいと牽制。「価格形成、価格合意が進まないなかで薬価調査を考えるのは時期尚早」とも述べた。また、診療側の今村聡委員(日本医師会副会長)は、「コロナの患者が出ているか出ていないかということではなく、受診行動が今までの状態とは全く変わっていることを理解いただきたい」と説明。患者の外来の受診抑制や手術件数の減少などが起き、「通常の状態に戻るかどうかもわからないなかで、医療機関や薬局は厳しい経営を行っている」と牽制した。

◎支払側・幸野委員 「どのような形であれば実施できるかの結論を出すべき」


一方、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「中医協のミッションは、6月末までに現状下で薬価調査がどのような形であれば実施できるのか結論を出すことだ」と指摘。支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)は、「9月に調査実施をするという前提に、薬価調査についての妥当性、正確性、有効性を最低限担保した調査方法を決定しておくことは中医協としては必須事項だ」と述べた。

プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

ボタン追加
【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(5)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー