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医師の印象に残った情報チャネル 病院はコロナ前の66% MRインパクトは7月以降ほぼ変化なし

公開日時 2020/11/27 04:52
医師の印象に残った情報チャネルは6月以降、MRが第1位に返り咲いたものの、そのインパクトは7月以降ほぼ変化していないことがわかった。特に訪問自粛要請が続くHP市場でのMRのインパクトは、7月に新型コロナ流行前(20年1月)の64%にまで回復したが、コロナの感染拡大が若干落ち着きをみせた10月でも66%にとどまった。いま、コロナの第3波が来ているなか、病院の訪問自粛要請が解除される見通しはなく、MRの処方インパクトがコロナ以前に戻ることは極めて難しいと言わざるを得ない状況だ。

文末の「関連ファイル」に、20年1~10月度の月別かつ情報チャネル別の医師の印象に残ったディテール数(拡大推計)の図を掲載しました。会員のみダウンロードできます(トライアル申込はこちら)。

このデータは、インテージヘルスケアが提供する調査データ「Impact Track」によるもの。Impact Trackは医師4000人に毎日、印象に残った製品とプロモーションチャネルをチェックしてもらい、“医師の印象に残ったチャネル別の企業活動”を集計したもの。チャネルはMR、講演会、Web講演会、自社サイトや「MR君」などのインターネット――となる。例えばMRからの情報が印象に残った場合はMRチャネルで1ディテール(DTL)として積み上げ、拡大推計する。

直近10月までのデータを見てみる。20床以上のHP市場におけるMR活動のインパクト(医師の印象に残ったDTL数)は、コロナ流行前(20年1月)を100%とした場合、緊急事態宣言下の5月に32%にまで減少したが、同宣言解除後の6月に54%、7月64%、8月58%、9月65%、10月66%――と推移した。10月のMRのインパクトはコロナ前の34%減となる。

6月以降に訪問活動が徐々に再開された19床以下のGP市場でのMRのインパクトは、5月32%、6月87%、7月94%、8月80%、9月95%、10月95%――と推移した。7月時点でGP市場だけでも近い将来、コロナ前の水準までインパクトが回復するのではないかと期待する向きもあったが、実際は10月までコロナ前の水準を一度も超えていないことが確認された。

MRの訪問頻度は、活動が再開されたGP市場であっても、コロナ前の水準より減らしたとされる。このような中でインパクトが95%にまで回復したことから、1回あたりの活動の質が高まったともいえそうだ。

■ネットのインパクト、HPで高水準をキープ

一方で、コロナ禍で存在感をみせるネットチャネルのインパクトを確認すると、GP市場ではコロナ前に比べて110~130%程度のインパクトがみられたが、MR活動の再開や時間経過とともにインパクトに若干の減少も見受けられた。直近10月のネットチャネルのインパクトはコロナ前の114%だった。

HP市場でのネットチャネルのインパクトは7月以降、コロナ前の140%前後で推移し、9月は146%、10月は139%――だった。また、HP市場では、Web講演会のインパクトは高水準をキープしており、9月はコロナ前の184%、10月は183%――だった。

■MRとデジタル相互に活かすオムニチャネル型へ

ただし、前述の通り、HP市場でのMRのインパクトは、コロナ前に比べて30%以上落ちたとはいえ、最もインパクトを与えているチャネルでもある。実際、10月時点で、MRはネットの1.6倍のインパクト、Web講演会の5.0倍のインパクトが確認された(HP市場の10月のDTL数(拡大推計)=MR:368万DTL、ネット:222万DTL、Web講演会:73万DTL)。

処方インパクトが最も高いMRと、医師の利用が増えたデジタルを相互に活かすオムニチャネル型の情報提供体制の構築がこれまで以上に求められているといえそうだ。

詳細はミクス12月号に掲載します。
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