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イーケプラ後発品 錠剤の薬価は対先発の33% 6社が収載日に発売予定

公開日時 2021/12/10 04:54
後発医薬品など34成分58規格108品目が12月10日に薬価基準追補収載された。初めて収載された後発品は8成分(記事はこちら。このうち12社から後発品が参入する抗てんかん薬イーケプラ(一般名:レベチラセタム)では、錠剤の後発品薬価は対先発品薬価の33%となった。ドライシロップは同44%、点滴静注製剤は同43%だった。イーケプラ後発品は、安定供給体制確保を理由に収載手続きを見送ったり、当初、収載日の発売を予定していたものの延期すると発表する企業が相次いだが、少なくとも6社は収載日に発売する予定だ。

文末の「関連ファイル」に21年12月追補収載の資料を掲載しました。今回初めて収載された後発品の一覧表や後発品薬価などをまとめました(有料会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら)。

イーケプラ後発品を収載日に発売するのはキョーリンリメディオ、高田製薬、東和薬品、日医工、日新製薬、Meiji Seikaファルマ――の6社の予定。日医工は本誌取材に、「10日発売予定だが、他社の状況次第で変動の可能性はある」と答えた。

フェルゼンファーマは15日発売予定、日本ジェネリックは16日発売予定。フェルゼンは他社の動向を踏まえた対応。日本ジェネリックは、製品物流の委託先である日立物流の倉庫で発生した火災の影響を受け、「出荷体制を再整備する必要がある」ため、当初の即日発売の計画から約1週間遅れになるとしている。

当初は収載日の発売を計画していたが、安定供給体制確保を理由に「発売日を延期する」と発表した共和薬品、沢井製薬、ダイト(販売:マイランEPD、販売提携:ヴィアトリス製薬)は、発売日が決定次第、改めて発表する方針。ただ、沢井は発売時期のメドとして、錠剤とドライシロップは22年1月中旬、粒状錠は2月以降になるとしている。

粒状錠は苦みと服用性を考慮して水分で錠剤表面がゲル化するコーティング技術を採用したもので、患者の服用負担の軽減が期待できるという。イーケプラ後発品の中だけでなく、てんかん治療薬としても初の製剤となる。

8月に同後発品のOD錠とドライシロップの承認を取得した陽進堂は、OD錠の収載手続きは行わず、ドライシロップのみ収載した。ドライシロップの発売日は「未定」。

◎ベルケイドの後発品薬価は対先発の34% パタノール点眼液は対先発の39%

後発品薬価は基本的に先発品薬価の0.5掛け(=50%)で算定される。ただ、内用薬について、組成、剤形区分、規格が同一の後発品の銘柄数が10を超えた場合は0.4掛け(=40%)となる。先発品に新薬創出等加算が適用されている場合は、先発品薬価からこれまでの新薬創出等加算分を差し引いた上で0.5掛け、0.4掛けする。

イーケプラ後発品は、錠剤は11品目、ドライシロップは9品目、静注製剤は3品目が収載された。先発品は新薬創出等加算品のため、後発品薬価は先発品薬価から同加算分を差し引いた上で、錠剤は0.4掛け、ドライシロップと静注製剤は0.5掛けで算定された。

イーケプラ以外に初めて登場する後発品のうち、先発品に同加算が適用されていたのは、▽肺動脈性肺高血圧症治療薬ヴォリブリス錠(一般名:アンブリセンタン)、▽抗リウマチ薬ケアラム錠(同イグラチモド)、▽抗がん剤ベルケイド注射用(同ボルテゾミブ/ボルテゾミブ水和物)、▽制吐剤プロイメンド点滴静注用(同ホスアプレピタントメグルミン)、▽抗アレルギー点眼薬パタノール点眼液(同オロパタジン塩酸塩)――の5製品となる。

後発品薬価はいずれも先発品から同加算分を差し引いた上で0.5掛けで算定され、ヴォリブリスの後発品薬価は対先発の39%、ケアラムの後発品薬価は同41%、ベルケイドの後発品薬価は3mg1瓶で同34%、プロイメンドの後発品薬価は同45%、パタノールの後発品薬価は同39%――となった。

◎ベルケイド後発品はAG先行発売

初後発品のうちベルケイドには第一三共エスファから、パタノールにはサンドから、それぞれオーソライズドジェネリック(AG)が10日に発売される。

このうちベルケイド後発品は第一三共エスファを含めて6社が参入するが、先発品に製剤特許が残っているため、ベルケイド後発品はAGの先行発売となる見込みだ。ベルケイドの製剤特許は22年1月25日まで残っているとみられる。

◎東和薬品 エディロールAGを10日に発売予定

東和薬品が手掛ける骨粗鬆症治療薬エディロール(一般名:エルデカルシトール)のAGも今回収載された(関連記事はこちら。東和は同AGを10日に発売する予定。

エディロールには既に後発品が参入しているが、先発品の製造販売元の中外製薬は物質特許を侵害しているとして沢井製薬、日医工、日産化学を相手に係争中。また後発品大手による製造上のトラブルをきっかけにエルデカルシトール製品の出荷調整が相次ぎ、安定供給に支障が出た。このような中で中外は、東和にAGの製造販売を許諾した理由として、エディロールのライフサイクルが成熟期にあることに加え、「患者さんの選択肢の拡大とエルデカルシトール製品の安定供給確保のため」としている。



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