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第一三共 抗体薬物複合体・エンハーツ HER2陽性乳がんに係る二次治療の追加を一変申請

公開日時 2021/12/15 04:50
第一三共は12月14日、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)・エンハーツ点滴静注(一般名:トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え))について、HER2陽性乳がんに係る二次治療を対象とした効能追加を一変申請したと発表した。現在は、HER2陽性乳がんの三次治療以降に使える。

今回の申請は、HER2陽性の再発・転移性乳がん患者への二次治療を対象としたグローバル第3相臨床試験(DESTINY-Breast03)の結果に基づくもの。同試験はトラスツズマブ及びタキサン系薬剤の治療歴のあるHER2陽性の切除不能及び/又は転移性乳がん患者を対象に、トラスツズマブ デルクステカンの安全性及び有効性を、ADCのトラスツズマブ エムタンシン(以下、T-DM1)と比較した多施設共同無作為化2群非盲検第3相試験。

中間解析では、トラスツズマブ デルクステカンはT-DM1と比較して、主要評価項目の病勢進行または死亡リスクを72%低下させた。無増悪生存期間中央値は、T-DM1投与群(263人)の6.8カ月(95%信頼区間:5.6-8.2カ月)に対し、トラスツズマブ デルクステカン投与群(261人)はまだ到達していない(95%信頼区間:18.5-NEカ月)。

トラスツズマブ デルクステカンの安全性に新たな懸念は認められなかった。HER2陽性の再発・転移性乳がん患者257人において、グレード3以上の有害事象として、好中球減少症(19.1%)、血小板減少症(7.0%)などがみられた。間質性肺疾患(ILD)は、10.5%がILD外部判定委員会により同剤と関連のある ILDと判定され、内訳はグレード1が2.7%、グレード2が7.0%、グレード3が0.8%、グレード4及び5は認められなかった。
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