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GSK 高年齢成人を対象としたRSウイルスワクチン候補を承認申請

公開日時 2022/10/24 04:48
グラクソ・スミスクラインは10月21日、高年齢成人を対象としたRSウイルスワクチン候補を日本で承認申請したと発表した。同ワクチン候補は、膜融合前型の遺伝子組換えRSウイルスF糖タンパク質(RSVPreF3)抗原と、GSK独自のAS01Eアジュバントを組み合わせたもの(=アジュバント添加RSVPreF3候補ワクチン)で、60歳以上の成人のRSウイルスによる下気道疾患の予防を目的とする。現在、世界で承認されているRSウイルスワクチンはない。

今回の申請は、60歳以上の成人のRSウイルス下気道疾患(以下、RSV-LRTD)に対するワクチンの有効性と安全性を評価した主要な第3相試験「AReSVi-006試験」の事前に設定された中間解析の結果に基づく。同試験はアジュバント添加RSVPreF3候補ワクチンを単回投与したときの有効性を検討する無作為化プラセボ対照観察者盲検国際共同試験で、17カ国から約2万5000例が登録された。同社は、重症のLRTD、70~79歳の成人でのLRTD、基礎疾患を有する成人でのLRTD、RSウイルスA型とB型に起因するLRTD――に対し、一貫したワクチン有効性が認められたとしている。

RSウイルスは肺および呼吸器に影響を及ぼす一般的な感染性ウイルス。現在でも、成人に対するRSウイルスはワクチンや特定の治療法のない主要な感染性疾患のひとつで、高年齢成人は、加齢に伴う免疫低下や基礎疾患のため重度の疾患となるリスクが高くなる。RSウイルスにより、慢性閉塞性肺疾患、喘息、慢性心不全などの症状が悪化し、肺炎、入院、死亡などの重篤な転帰につながる可能性がある。

RSウイルスは日本で約5万7000例の入院と4000例の死亡原因となっている。基礎疾患のある成人では、基礎疾患のない成人と比較し、受診する可能性が高く、入院率も高くなる。
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