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サンバイオ・森社長 申請中の再生細胞薬・SB623 収量減少の課題に対処中、「6月に成否判断」

公開日時 2023/03/20 04:50
サンバイオの森敬太社長は3月17日の2023年1月期の決算説明会で、承認申請中の再生細胞薬・SB623(開発コード)について、申請時点と比較して収量が減少するなどの課題に対処しているため審査に時間を要していると説明した。現在、製造委託先とともに収量減少の課題解決のための施策を実行した上で製造を行い、課題解決を確認している段階にあると言い、「6月に概ね成否の判断ができる」との見通しを示した。この課題解決が「承認へのマイルストーン」だと強調。解決できた場合は今期中(24年1月期)の承認取得を目指すとした。

申請時点と比較して収量が減少すると、市販後の安定供給に支障が出る。

SB623は慢性期外傷性脳損傷を対象疾患に22年3月に再生医療等製品製造販売承認申請を行った。同製品は先駆け審査指定制度の対象品目であり、総審査期間の目標が6カ月とされていることから、当初は同年9月にもPMDAの判断が下されると見られていた。しかし、申請から1年たった現在も承認取得には至っていない。

森社長はこの日、「生産関連の審査に対する従前からの対応を進め、承認に向けて着実に前進してきた」が、今年2月に申請時点と比較して収量が減少しているとの課題も認識したと説明した。

今年2月より以前の“生産関連の従前からの対応”は審査当局とのやり取りに係るため「詳細は非開示」としたが、「引き続き当局とやり取りしている」という。収量の減少は同社の課題のため、「できる限りの情報開示という観点」から明らかにした。とはいえ、収量が減少した原因などの詳細は非開示で、「課題の原因分析及び課題解決のための施策の策定は完了した」、「現在、製造委託先と協同で、製造オペレーションの回復、強化に向けた施策の実行段階」にあると現状説明にとどめた。

SB623は、健康成人骨髄液由来の間葉系幹細胞を加工・培養して作製されたヒト(同種)骨髄由来加工間葉系幹細胞(国際一般名・バンデフィテムセル)。脳内の損傷した神経組織にSB623を移植すると、損傷した神経細胞が本来持つ再生能力を促し失われた機能を回復させる効果が期待されている。

承認申請は、日本、米国、ウクライナで行った外傷性脳損傷により慢性期の運動機能障害を負った患者を対象に行った国際共同フェーズ2臨床試験(STEMTRA試験)の結果を用いた。試験結果によると、SB623投与群は偽手術群と比較して、統計学的に有意な運動機能の改善を認め、有効性に係る主要評価項目を達成した。また、高い安全性と忍容性が示唆された。
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