後発医薬品など26成分53規格63品目が12月８日に薬価基準追補収載された。初めて収載された後発品は５成分（記事はこちら）で、このうち先発品に新薬創出等加算が適用されていた抗造血器悪性腫瘍薬・レブラミドカプセルの後発品薬価は対先発品薬価の49.9％となった。同じく先発品が新薬創出等加算品の抗パーキンソン病薬・トレリーフOD錠の後発品薬価は同36.6％、ドライアイ治療薬・ジクアス点眼液の後発品薬価は同35.3％となった。

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◎レブラミド先発品　ほぼ調整幅２％の範囲内で市場取引

レブラミド、トレリーフ、ジクアスの後発品薬価は、ルールに基づき、先発品薬価からこれまでの新薬創出等加算分を差し引いた上で0.5掛けして算定された。

レブラミドの汎用規格である５mg製剤の先発品薬価は8085.30円、後発品薬価は4035.40円となった。2.5mg製剤も先発品薬価6783.90円、後発品薬価3385.90円で、対先発品薬価の49.9％だった。７日に官報告示された後発品薬価から、レブラミド先発品はこれまで、ほぼ調整幅２％の範囲内で市場取引していたこともわかった。なお、後発品参入企業は沢井製薬、富士製薬、ブリストル・マイヤーズスクイブ販売の３社で、ブリストル・マイヤーズスクイブ販売の製品はAＧとなる。

◎トレリーフＡＧ　24年２月20日発売予定

トレリーフOD錠の汎用規格である25mg製剤の先発品薬価は966.10円、後発品薬価は353.20円となった。後発品は住友ファーマプロモのＡＧのみで、24年２月20日に発売する予定。同ＡＧは住友ファーマプロモが製造販売し、親会社の住友ファーマが住友ファーマプロモから委託を受け同ＡＧの流通・販売を担い、両社連携して情報提供活動を行う。

ジクアス点眼液３％の先発品薬価は529.70円、後発品薬価は187.00円となった。後発品は東亜薬品の製品のみとなる。

◎サワイGHD　シタグリプチン後発品の収載スキップの理由は「開示していない」

メディサ新薬が８月15日付で製造販売承認を取得したDPP-4阻害薬・ジャヌビア/グラクティブ（一般名：シタグリプチンリン酸塩）の後発品は、今回の薬価追補収載をスキップした。メディサ新薬の親会社となるサワイグループホールディングス（GHD）は本誌に、収載自体を見送ったのか、それとも途中で収載希望を取り下げたのかについて、「薬価収載していない製品に関しては、収載手続きをしたかどうかを含め情報開示していない」と述べた。

ジャヌビアを製造販売するMSDは10月26日、沢井製薬とメディサ新薬に対し、メディサ新薬のシタグリプチン製剤がMSDの特許権を侵害しているとして特許侵害訴訟及び仮処分申請を東京地裁に行ったことを発表していた。

【初後発５成分の参入企業数などは以下のとおり（カッコ内は先発品名と先発品企業）】

▽レナリドミド（レブラミドカプセル、ブリストル・マイヤーズスクイブ）
収載３社６品目。ブリストル・マイヤーズスクイブ販売のＡＧあり。
その他の腫瘍用薬（429）

▽ゾニサミド（トレリーフOD錠、住友ファーマ）
収載１社２品目。住友ファーマプロモのAＧ。
抗パーキンソン剤（116）

▽ベプリジル塩酸塩水和物（ベプリコール錠、オルガノン）
収載１社２品目
不整脈用剤（212）

▽ランジオロール塩酸塩（オノアクト点滴静注、小野薬品）
収載１社２品目
不整脈用剤（212）

▽ジクアホソルナトリウム（ジクアス点眼液、参天製薬）
収載１社１品目
眼科用剤（131）