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MSDの21価肺炎球菌ワクチン・キャップバックスなど新薬3製品を審議へ 7月24日の第二部会で

公開日時 2025/07/18 04:49
厚生労働省は7月24日に薬事審議会・医薬品第二部会を開き、MSDの固有の8種類の肺炎球菌血清型を含む21価肺炎球菌結合型ワクチン・キャップバックス筋注など新薬3製品の承認の可否を審議する。このほかの審議予定品目には、MSI-Highを有する結腸・直腸がんに対してオプジーボとヤーボイの併用療法を1次治療で使えるようにすることが含まれる。

報告予定品目は3製品。エンハーツのHR陽性かつHER2低発現又は超低発現乳がんへの適応拡大などが報告される予定。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注120mg、同点滴静注240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品):「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。
ヤーボイ点滴静注液20mg、同点滴静注液50mg(イピリムマブ(遺伝子組換え)、ブリストル・マイヤーズスクイブ):「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体。既にMSI-Highを有する結腸・直腸がんに対するオプジーボとヤーボイ併用療法が承認されているが、がん化学療法後に増悪した患者に限定されている。今回、国際共同第3相CheckMate-8HW試験結果に基づき、併用療法による1次治療への適応拡大の可能性が期待されている。

キャップバックス筋注シリンジ(21価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、MSD):「高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌による感染症の予防」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

21種類の肺炎球菌血清型に対応し、成人に特化して設計された21価肺炎球菌結合型ワクチン。成人の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の原因として多くみられる21種類(3、6A、7F、8、9N、10A、11A、12F、15A、15C、16F、17F、19A、20A、22F、23A、23B、24F、31、33F及び35B)の肺炎球菌血清型に対応しており、そのうち8種類(15A、15C、16F、23A、23B、24F、31、35B)は、これまでに承認されている肺炎球菌ワクチンが対応していない、本剤固有の血清型となる。

米国疾病予防管理センター(CDC)がまとめた2018~2021年のデータによると、本剤固有の8種類の血清型は、50歳以上の成人におけるIPDの約27%、65歳以上の成人におけるIPDの約30%の原因になっており、本剤は従来に比べてさらに広くIPDを予防することが期待できる。

海外では24年6月に米国で、25年3月に欧州で承認されている。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

エンハーツ点滴静注用100mg(トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)、第一三共):「ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は超低発現の手術不能又は再発乳がん」を対象疾患とする新効能医薬品。

抗HER2抗体薬物複合体(ADC)。承認申請は、HR陽性かつHER2低発現(HER2超低発現を含む)の化学療法未治療の転移再発乳がん患者を対象としたグローバル第3相DESTINY-Breast06試験の結果に基づくもの。米国で25年1月、欧州で同年4月に承認を取得している。

シルガード9水性懸濁筋注シリンジ(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)、MSD):「ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する以下の疾患の予防・肛門がん(扁平上皮がん)及びその前駆病変(肛門上皮内腫瘍(AIN)1、2及び3)」を対象疾患とする新効能医薬品。

9価HPVワクチン。承認されれば、肛門がんと尖圭コンジローマの予防のための男性への接種が可能になる。また、女性についても新たに肛門がんの適応症が追加される。これにより、同社の4価HPVワクチンのガーダシルと適応が一致することになる。

カルケンス錠100mg(アカラブルチニブマレイン酸塩水和物、アストラゼネカ):「マントル細胞リンパ腫」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤。現在の適応は「慢性リンパ性白血病」。

海外では、米国で25年1月、欧州で同年5月にマントル細胞リンパ腫(MCL)1次治療の追加承認を取得している。国内でBTK阻害剤としては、イムブルビカ(イブルチニブ)がMCL1次治療の適応を持っている。
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