米FDA諮問委 フィルグラスチムのバイオシミラー承認勧告
公開日時 2015/01/15 03:50
米食品医薬品局(FDA)腫瘍薬諮問委員会(ODAC)は1月7日、満場一致(14対0)でスイス・サンド社が承認申請した、米アムジェン社のG-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)製剤Neupogen(一般名:フィルグラスチム)のバイオシミラーについて承認勧告を行った。通常、数か月以内に承認の最終決定が下される。
同剤は、Neupogenがもっている5つの適応すべてを取得した。サンドは米国でZarxiotmの製品名で販売する計画。フィルグラスチムのバイオシミラーは、FDAが定めたバイオシミラーの新たな承認手続きを最初にクリアした製品となった。
同剤の発売により、サンドは、昨年14億ドルを売り上げたフィルグラスチムの市場に参入する。サンドのフィルグラスチムはZarzioの製品名ですでに40か国以上で販売され、750万人の患者に使われているという。
サンドのMark McCamishグローバル・バイオファーマシューティカル&オンコロジー注射剤開発部門長は、ODACがフィルグラスチムのバイオシミラーの承認勧告を行ったことに歓迎を示した。その上で、「我々はバイオシミラー分野を率いていることを誇りに思うとともにODACの前向きの勧告が我々を米国の患者に高品質のBSを届けることに一歩近づけた」と承認勧告について語った。
米国ジェネリック医薬品協会(GPhA)のRalph G Neas会長兼CEOは、ODACの承認勧告について歓迎を表明した。その上で、バイオシミラーの一般名について、一部先発企業から、先発生物製剤とは異なるため、同じ一般名を使用するのは好ましくないとの意見が出ていることに触れ、「国際一般名から離れることは、専門家による薬剤の(市販後の)追跡をしにくくし、調剤をしにくくする。さらに、医薬品供給者に混乱を招き、過誤の可能性を増やす」と指摘。バイオシミラーも国際一般名を使用すべきと訴えた。「欧州など他の市場では、安全かつ有効に機能していることを認識することが重要だ」と話した。