成人の３割が「非アルコール性の脂肪肝」非アルコール性脂肪性肝疾患（NAFLD）とは文字通り、肝障害を引き起こすほどの飲酒歴はないが、肝臓の脂肪沈着がある肝疾患のことだ。肥満や糖尿病などが背景にあることが多い。NAFLDの重症型で炎症や線維化を伴うものが非アルコール性脂肪肝炎（NASH）である。国内疫学調査では、成人の30％がNAFLDに該当し、NASHは成人の２～３％とされている。NASHは進行すると肝硬変から肝がんに移行することがあり、積極的な治療が必要とされる。しかし、NAFLD/NASHの適応を有する薬剤はなく、生活習慣改善を基本に、薬物療法は、併存する糖尿病や脂質異常症などの管理を目的に行われる。ミクス編集部が製薬企業68社を対象にまとめた「新薬パイプラインリスト19年８月版疾患別」...