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大原薬品 MTX中毒治療薬グルカルピダーゼを承認申請

公開日時 2021/03/30 04:50
大原薬品は3月29日、メトトレキサート(MTX)中毒治療薬グルカルピダーゼ(遺伝子組換え)(一般名、開発コード:OP-07)を承認申請したと発表した。厚労省から希少疾病用医薬品に指定されている。

グルカルピダーゼは、Variovorax paradoxus(Pseudomonas sp. RS16)株由来のグルタミン酸カルボキシペプチダーゼで、390個のアミノ酸残基からなるサブユニット2個から構成される分子量約 83kDaのタンパク質。葉酸アナログであるMTXのカルボキシ末端のグルタミン酸残基を加水分解し、DAMPA (4-deoxy-4-amino-N10-methylpteroic acid)及びグルタミン酸を生成する。

今回の申請は、医師主導臨床試験として実施された国内第2相試験「CPG2-PII試験」を含む8つの国内外の臨床試験の有効性及び安全性に関する成績に基づくもの。CPG2-PII試験はMTXの大量療法後にMTX排泄遅延が認められる患者を対象に、OP-07投与による血中MTX濃度の低減効果を評価することを目的に実施された。

急性リンパ性白血病、骨肉腫、悪性リンパ腫などに対するMTXの大量療法は重要な化学療法のひとつだが、副作用としてMTXの結晶が尿細管に沈着することで腎機能障害を起こし、MTXの排泄遅延によるMTX中毒が生じることがある。MTX中毒の結果、様々な臓器が高濃度のMTXに長期間暴露され、組織障害が生じる可能性がある。

MTX中毒の予防法として、体内中のMTXを排出することを目的とした支持療法(大量補液、尿アルカリ化及び利尿剤の投与)及び毒性軽減を目的としたロイコボリン救援療法が行われる。しかし、これらの予防的処置を行なっても稀に致命的な転帰をたどる場合がある。同社は「アンメットメディカルニーズとして、速やかな解毒作用を有する薬剤が望まれている」としている。
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