ギリアド・サイエンシズ エプクルーサでC型慢性肝炎とC型代償性肝硬変の効能追加を申請
公開日時 2021/09/29 04:48
ギリアド・サイエンシズは9月28日、エプクルーサ配合錠について、「C型慢性肝炎およびC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」の効能追加を申請したと発表した。承認されれば、同剤にとって非代償性肝硬変、前治療不成功例のC型肝炎に続く新たな適応症となる。
C型肝炎ウイルス(HCV)に感染した肝臓は、ウイルスを排除しようとして炎症を起こし、C型肝炎を発症する。C型肝炎は、慢性肝炎の段階は自覚症状がないことから、治療がされないまま肝硬変に至る場合が多くある。肝硬変には肝臓の働きがある程度保たれている代償性肝硬変と、肝臓の働きが失われた状態の非代償性肝硬変がある。非代償性肝硬変は代償性肝硬変に比べて難治性で、肝がんに進行するリスクが高まる。
同剤の今回申請した適応が承認された場合、C型肝疾患の進行にかかわらず、C型肝硬変の代償期および非代償期に対する治療が望めるようになる。
同剤は、HCVの複製に必要なタンパク質の働きを阻害し、HCVの増殖を抑える。C型非代償性肝硬変に対する国内唯一の直接作用型抗ウイルス薬(DAA)であり、核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害薬ソホスブビルとNS5A阻害作用を有するベルパタスビルを含有する。