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厚労省が通知 流通改善状況報告求める 価格交渉代行業者の「医薬品の価値」踏まえた交渉遵守の確認も

公開日時 2024/03/07 06:00
厚生労働省保険局は3月5日、医療用医薬品の価格交渉を行う医療機関や薬局に対し、妥結率に加え、「医療用医薬品の取引状況」、「医療用医薬品の流通改善に関する取組状況」の報告を求めることを都道府県等に通知した。大型の調剤チェーンや価格交渉代行業者を介した交渉による、“過度な薬価差”が指摘される中で、改訂された「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」を踏まえ、流通改善の取り組み状況で報告を求める。価格交渉代行業者を介した交渉の場合は、「原則として単品単価交渉を行っている」、「取引条件や個々の医薬品の価値を踏まえて価格交渉を行っている」ことの遵守状況についても確認を求める。報告されない場合は、未妥結減算というペナルティがあることで、医療機関・薬局に強力に流通改善を迫る。

◎個々の医薬品の価値無視した値引き、流通コストを全く考慮しない値引き交渉を慎む

日本の薬価は市場実勢価格主義が貫かれている。一方で、不採算品再算定や最低薬価など、医療上必要性の高い品目でも乖離率が大きいことが指摘されており、医薬品の価値に見合っていない価格交渉も指摘されている。通知では、「原則として全ての品目について単品単価契約とすることが望ましいこと、個々の医薬品の価値を無視した値引き交渉、医薬品の安定供給や卸売業者の経営に影響を及ぼすような流通コストを全く考慮しない値引き交渉を慎むこと等に留意する」と明記し、「医薬品価格調査の信頼性を確保する観点から、妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況及び流通改善に関する取組状況を報告すること」としたと説明した。

◎単品単価契約、個々医薬品の価値に基づく価格交渉、価格交渉頻度の改善など報告求める

報告は、3月1日に改訂された「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」を踏まえ、妥結率に加え、「医療用医薬品の取引の状況」、「医療用医薬品の流通改善に関する取組状況」から構成されている。これまで、単品単価契約率及び一律値引き契約に係る状況に代えたもので、「単品単価契約の推進、個々の医薬品の価値に基づいた価格交渉の推進、価格交渉の頻度の改善等の取組み」についての報告を求める。

◎価格交渉の主体 「医薬品卸と直接」、「法人本部が一括」、「価格交渉代行業者」など確認

価格交渉の主体については、「自施設が卸売販売業者と直接交渉した」、「法人の本部等が代表して卸売販売業者と一括して交渉した」、「価格交渉を代行する者に依頼して交渉した」のいずれか確認する。価格交渉代行業者を介した交渉を行っていると回答した場合には、「原則として全ての品目について単品単価交渉を行っていること」、「取引条件や個々の医薬品の価値を踏まえて価格交渉を行っていること」、「医薬品の価値に変動がある場合を除き、年間を通じて妥結価格の変更を行っていないこと」を“遵守”しているかを確認する。

頻回な価格交渉が指摘される中で、下半期の価格交渉の予定や、上半期と比較した下半期の取引状況として妥結価格の変更があるか、などの報告を求める。妥結価格の変更としては、「医薬品の価値に変動がある場合を除き、年間を通じて妥結価格の変更を行っていない」かについても確認する。

◎不採算品再算定など医療上の必要性高い医薬品の単品単価交渉の状況、報告求める

単品単価交渉の状況についても、「全ての品目について単品単価交渉を行っている」、「特に医療上の必要性の高い医薬品(基礎的医薬品、安定確保医薬品カテゴリーA、不採算品再算定品、血液製剤、麻薬及び覚醒剤)の全てについて別枠として単品単価交渉を行っている」、「新薬創出等加算品目について単品単価交渉を行っている」など、詳細な報告を求める。

「卸売販売業者との値引き交渉」としては、「取引条件等は考慮せず、ベンチマークを一律に用いた値引き交渉を行っている」、「取引品目等の相違は考慮せず、同一の総値引率を用いた交渉を行っている」、「取引条件等の相違は考慮せず、同一の納入単価での取引を求める交渉を行っている」、「取引条件や個々の医薬品の価値を踏まえて価格交渉を行っている」から、実態の報告を求める。

◎9月末までの実績を地方厚生(支)局に報告 報告ない場合は「未妥結減算」を適用

4月1日から9月30 日までの期間における実績を10 月1日~11 月末日までに、地方厚生(支)局長へ報告することとし、11 月末日までの報告に基づき、報告がない場合は未妥結減算が適用される。

通知は3月5日、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」として、厚生労働省保険局医療課長、厚生労働省保険局歯科医療管理官の連名で発出された。
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