アラガン・エステティックス A型ボツリヌス毒素製剤、咬筋膨隆の適応追加を申請
公開日時 2025/09/22 04:48
アッヴィグループで美容医療領域を手掛けるアラガン・エステティックスは9月19日、A型ボツリヌス毒素製剤について、成人の咬筋膨隆の適応追加を承認申請したと発表した。咬筋膨隆(こうきんぼうりゅう)に対しては現在、生活習慣や食生活の改善といった保存的な治療や骨切除などの外科的治療が主な選択肢だが、外科的治療による侵襲性やリスク、患者の負担が課題とされてきた。
今回の申請は、日本人の成人患者を対象とした国内第3相試験の結果などに基づく。同試験では、Marked(グレード4)からVery marked(グレード5)の咬筋膨隆を有する日本人成人被験者を対象に、A型ボツリヌス毒素製剤・ボトックスビスタの有効性及び安全性をプラセボと比較した。
咬筋は咀嚼運動を担う主要な筋肉の一つで、歯ぎしりや固い食品の咀嚼など特定の生活習慣によって、左右または片側で咬筋の肥大が生じることが知られている。その結果、下顔面が幅広く、大きく角ばって見えることがある。
咬筋の肥大は20歳代、30歳代で多いと考えられており、顔貌への不満や自信の喪失など心理的負担に加え、対人関係や職場での消極性、キャリア機会の制限など、多面的に生活の質(QOL)に影響を与える可能性が報告されている。