バイタルケーエスケーHD 国内未承認薬の導入支援会社メドリープファーマ設立 まず鉄欠乏症薬を商品化
公開日時 2025/09/29 04:50
バイタルケーエスケー・ホールディングス(HD)は9月26日、国内未承認薬の導入支援事業を展開する子会社・メドリープファーマを16日付で設立したと発表した。まず英国Shield Therapeutics社から導入した鉄欠乏症治療薬・フェリックマルトールの日本における製造販売承認と商品化の実現に取り組む。
バイタルケーエスケーHD子会社のバイタルネットは4月に、経口鉄剤のフェリックマルトール(一般名、海外製品名:ACCRUFeR)を創製したShield社との間で、日本における独占的開発・販売権に関するライセンス契約を締結した。メドリープファーマはこの契約を引き継ぎ、フェリックマルトールの日本における製造販売承認と商品化を行う。
メドリープファーマはバイタルケーエスケーHDの100%子会社。代表取締役は小林右一氏(バイタルケーエスケーHD執行役員事業開発部長)。取締役には、バイタルケーエスケーHDの村井泰介代表取締役社長や一條武代表取締役副社長、井口順之代表取締役副社長、鈴木三尚取締役らが名を連ねる。
バイタルケーエスケーHDは、2025~27年度の3カ年の中期経営計画で、国内未承認薬の導入支援事業に参入することを盛り込んだ。同事業は、海外で上市済みの医薬品をバイタルケーエスケーグループが導入し、同社グループが輸入・パッケージ製造、臨床開発・市販後調査、マーケティング、販売、国内流入――のサプライチェーン全体に関わっていくというもの。同社グループが持ち合わせていない臨床開発や市販後調査などの機能は、パートナー企業との協業で補完する。
バイタルケーエスケーHDは、国内未承認薬の導入支援事業を通じて日本のドラッグラグ・ロス問題に今まで以上に主体的に関わることで社会課題解決の一翼を担い、より一層の企業価値の向上と持続的な成長を実現するとしている。