【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

自維・社会保障協議体 OTC類似薬は保険給付外と保険外併用療養の2軸で検討 対処範囲に溝

公開日時 2025/12/05 04:51
自民党と日本維新の会による社会保障制度改革協議体は12月4日、OTC類似薬を含む薬剤自己負担をめぐり、保険給付外と保険外併用療養の2案を軸に検討を進める。OTC類似薬を一律で薬価削除することは選択肢から除外した。保険外併用療養の場合には、医療用医薬品の3割負担に加え、特別の料金を徴取することになるが、特別の料金は「定率」の負担を求める方向性で一致した。いずれの案でも、要配慮者に対する配慮も行う。一方で、対象とする医薬品の範囲については、外来薬剤全てを除外することには合意したが、依然として意見の隔たりがあり、議論を継続する。

◎対象医薬品 「外来薬全て」は除外 

検討されている、OTC類似薬を保険給付外とする案では、医療用医薬品の薬剤料は原則、全額自己負担とする。要配慮者については、3割負担を維持する。一方、保険外併用療養とする案では原則、医療用医薬品の3割負担に加え、特別の料金を徴取。特別の料金については、対象・水準は柔軟に設定する方針。定率とすることには合意したが、全額自費も含めて引き続き検討していくという。要配慮者では3割負担のみで、特別料金の追加徴取は行わない。

対象とする医薬品については、「外来薬剤全て」を除外することには合意した。議論のたたき台として、▽「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」▽「OTC医薬品の対応する症状に適応がある医療用医薬品」▽「OTCと同一成分のある医療用医薬品」▽「成分・最大用量・剤形が同一のOTC薬のある医療用医薬品」―が示されたが、絞り込むには至らなかった。

自民党の田村憲久議員は「OTCを買うという話ではないと一致した。薬剤師が調剤して出すところは今までと変わらないということ。どれを OTC 類似薬かという中で意見が割れている」と話し、今後の協議に意欲をみせた。

維新の梅村聡議員は「一つの括りで明確にカテゴリー分けができるものでもない。丁寧に詰めなくてはならないという認識で一致した」と述べた。

◎維新・梅村議員「制度だけでカット前提ではない」 行動変容による削減効果に期待

維新はこの日に行った高市早苗首相への申し入れで、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しなどを通じて「総額で数千億円規模の医療給付の削減」につなげるよう求めた。協議体での議論では、現段階で具体的な保険給付の削減額は示されていないが、梅村議員は「OTC類似薬が広く知られることで、医療機関にかかるだけでなくドラッグストアにあるOTC薬も使うようになるなど行動変容が生まれる。この制度だけでいくらカットできるかという前提では考えていない」と強調した。
 
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(1)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー