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自民・維新 長期収載品の選定療養 価格差の「2分の1」に引上げへ リフィル処方箋の活用にも合意

公開日時 2025/12/19 21:30
自民党と日本維新の会は12月19日の与党政調会長会談で、長期収載品の選定療養について、患者の選択に基づいて先発品を調剤する場合に徴収する「特別の料金」を先発品と後発品の薬価差の2分の1とすることで合意した。現行制度の、先発品と後発品の薬価差の4分の1から引き上げる。これにより、医療費ベースで約290億円の削減を見込む。このほか、長期処方やリフィル処方箋の活用、栄養保持を目的とした食品類似薬の保険給付の見直しについても合意した。維新の斎藤アレックス政調会長は会談後に開いた会見で、「大きな社会保障制度改革の第一歩としてやっていきたい」と意気込んだ。

◎OTC類似薬の保険給付見直し含めた薬剤給付見直しで約1880億円の医療費削減効果

政調会長間合意では、薬剤給付についての見直しとして、OTC類似薬の保険給付の見直し、食品類似薬の保険給付の見直し、長期収載品の選定療養の拡大、長期処方・リフィル処方箋の活用をあげ、これら取組みを通じ、医療費ベースで約1880億円の抑制効果を見込む。

◎症状の安定患者は「長期処方・リフィル処方箋を原則化」へ 院内掲示の医療機関拡大

長期処方・リフィル処方箋の活用については、「症状の安定している患者」について「一定の医薬品の投与について長期処方・リフィル処方箋を原則化する」ことを視野に入れ、「長期処方・リフィル処方箋に対応している旨の院内掲示を必須要件とする医療機関」の拡大を盛り込んだ。あわせて、長期処方・リフィル処方箋の活用が進まない実態を踏まえ、活用を阻害する要因を精査し、処方箋様式などの運用を改善するとした。

斎藤アレックス政調会長は、「リフィル処方箋が広がれば、長期的に薬を服用する際に、その度に医師にかかり、診察を受けて医療費を払うことを軽減することにつながる」として、通院負担の軽減からもメリットを強調した。適正化効果は医療費ベースで約350億円を見込む。

◎栄養保持を目的とした食品類似薬「食事から栄養補給可能な患者は保険給付外

食品類似薬の保険給付の見直しについては、「医療保険給付の適正化」の観点から、栄養保持を目的とした医薬品のうち、代替可能な食品が存在する薬品について「経口による通常の食事から栄養補給可能な患者に対する使用は保険給付外とする」ことも盛り込んだ。ただし、「手術後の患者、経管により栄養補給を行っている患者などについては、引き続き保険給付の対象とする」とした。適正化効果は医療費ベースで約340億円を見込む。

なお、栄養保持を目的とした医薬品の薬剤給付の適正化をめぐっては12月12日の中医協総会に厚労省が提案。エンシュア・リキッド、ツインラインNF配合経腸用液、ラコールNF配合経腸用液、エネーボ配合経腸用液、イノラス配合経腸用液、エンシュア・Hと列挙。同程度の栄養を有する食品が市販されているとのデータも示し、通常の食事での追加的な栄養補給としては代替可能であることも指摘していた。

◎診療報酬改定「施設類型ごとのメリハリつけた措置を」 斎藤政調会長「構造改革の第一歩」

政調会長間合意では2026年度診療報酬改定にも言及している。26年度診療報酬改定は19日午後、本体プラス3.09%とする方針が固まったが、年末の大臣折衝をにらみ、「データに基づく対応」の必要性を指摘。「施設類型ごとにメリハリをつけて措置すること」を求めた。

斎藤アレックス政調会長は、施設類型ごとに経営状況が異なると説明。「特に、高度な医療を提供する病院では経営が悪化している。病院に手厚くするために全体を上げてしまう診療報酬改定では、財政が厳しくなる。社会保険料は下がらずに増えていく状況を招いてしまう」と指摘。「メリハリ付けは大変重要な改革の一歩だ」と強調した。

これまでは“一律”に診療報酬が上がっていたとして、「日本維新の会が連立に入ったことで、このメリハリ付けに自民党に合意いただいたことは、構造改革の大変重要な一歩だ」と強調。こうした診療報酬改定が続くことで、「社会保障関連の財政にも抑制効果が利き、それがひいては、社会保険料の負担につながる大事な一歩だ」と話した。

◎地域フォーミュラリの全国展開 26年度予算に反映を 「経済性」踏まえた先発品の選択を

このほか、「地域フォーミュラリの全国展開」についても、自民・維新の社会保障制度改革協議体での議論を踏まえて、26年度予算などに反映することも盛り込んだ。

26年度中に各都道府県に地域フォーミュラリを策定する場が設けられるために、会議運営支援などに対する予算措置を求めた。国に対しても全国の地域フォーミュラリを分析し、「参考となる薬効群の成分リストの作成・公表」などの支援を行うことを求めた。これにより、「後発医薬品の数量ベースでの使用割合や地域差縮減、有効性・安全性に加えて“経済性”を踏まえた先発医薬品の推奨される選択順位の決定を進める」としている。
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